昨日もDVDを借りて、観てしまいました。
ほんと無趣味のボクにとって、唯一の好きなことのような気がします。
映画を観るのって。
僕が販促物のサポートに入った会社やお店でよくお伝えする話があるんです。
大阪の産直店時代の話なんですけどね。
どうして、手書きPOPの手法をつかうとイイのか?
”人”の部分を伝えた方がいいのか?
そこをサポート先の会社の社長さんや店主さんに分かっていただくために、よくお伝えする話です。
はじまりは、段ボールの切れ端に書くところから
このブログでもよく書かせていただくんだけど、僕は今から10年くらい前、大阪のとある産直店で働いていました。
売っている商品の90%以上が高知県の食材。
民間がやっていたんだけど、いわゆる高知県のアンテナショップみたいなお店でした。
そのお店の1番のウリは、高知県の生産者さんから送ってもらった野菜や果物。
今でいう”産直”の野菜や果物です。
その青果物を売場に並べるときに、POPをつかっていたんです。
働き出した当初、生産者さんから送られてきた野菜が入った段ボール。
その切れ端に、
このトマト甘いです。
糖度10度、オススメです!
高知産トマト ●●円
こんな風なことを書いて、売ってました。
すると、結構イイ感じだったんです。
明らかに、段ボールに何かを書いたモノと、何にも書いていない野菜とでは売れ行きが違った。
書いた方が圧倒的に売れ行きが良かったんです。
・・・っで、話はここで終わりません。
つくっている方への思い入れがだんだんと、、、
毎日、生産者さんと電話でやりとりをしていました。
発注や野菜の収穫状況など、、、何十人もの生産者さんと代わる代わる電話で話をしていました。
人によっては、野菜の話だけでなく、ご家族の話なんかもしたりして。
年に数回は、高知へ行かせてもらって、生産者さんの現場の畑にもおジャマさせてもらっていました。
っで、畑作業を一緒にさせてもらって、そのまま生産者さんのお宅に泊まらせてもらって、、、みたいなこととかも。
するとね、段々と生産者さんへ思い入れが湧いてきたんです。
みなさん、ものすごく温かい方ばかりでね。
好いオジサンやオバサンの方が一生懸命、お野菜を育てられている。
そんなお話や姿を見させてもらっていると、その方々が好きになっていったんです。
っで、
この方達のことを、お客さんに知ってもらいたい。
そんな欲求が僕の中に、ふつふつと湧いてきたんです。
こんなに一生懸命、野菜を育てられている人がいる。
そして、こんなに好い人で。
そんな方々のことをもっと知って欲しい。
強く感じるようになって、POPに書くようになったんです。
書く内容がモノから人に変わることで、さらに売れた
今までは、段ボールの切れ端には、
このトマト甘いです。
糖度10度、オススメです!
高知産トマト ●●円
って書いたいたモノが、
このトマトを育てられている●●さんは、こんな方で。
元々、サラリーマンをやられていました。
だけど、もっとご家族と一緒に過ごしたいと思われて、農業をされるようになった。
・・・・っで、高知県へ移住して、、、、、
みたいなことを書くようになったんです。
今までは、モノ(商品)中心の内容だった。
だけど、途中からは、人(生産者さん)中心に書くようになったんです。
生産者さんのことをお客さんに知って欲しかったから。
そしたらね、以前よりお客さんが反応が違うのが分かった。
売場の前でね、立ち止まってPOPを読んでいる。
結構ボリュームのある文章を書いていたにもかかわらず、足を留めて読んでいるのが分かるんです。
っで、それにともない野菜も売れていった。
”野菜”じゃなくて、”生産者”にファンがついていったんです
野菜が以前より売れるようになった、というのは勿論なんだけど。
それよりもう1つ顕著な変化が起きたんです。
僕のお店に送ってくれる生産者さんは、少量多品種で野菜を育てられている方が多かったんです。
キャベツだったら、キャベツを大量につくって、という方じゃなくて、いろんな野菜を少しずつ、、、。
という方が多かった。
っで、例えば、その生産者さんがキャベツの時期が終わって、次にナスを送ってくるようになる。
オクラを送ってくる。
キュウリを送ってくる。
するとね、それら全部が売れていったんです。
その生産者さんのコーナーを売場につくって、POPと1枚並べておくとある程度、放っておいても売れていったんです。
1つだけの野菜じゃなくて、その生産者さんの野菜をまとめて買う。
「その生産者さんの野菜が欲しいんだ」
みたいなお客さんが増えていったんです。
”生産者買い”って、僕は呼んでいるんですけどね。
ある生産者のファンになって、その生産者さんがつくる野菜なら買う。
そういうお客さんがどんどん出てきたんです。
”野菜”じゃなくて、”生産者”にファンがついていったんです。
ざっくり言うと、これが、僕が手書きPOPを勧める理由。
そして、POP(販促物)に、”人”の話を書いた方がイイよ。
そうオススメする理由です。
今のように商品がいっぱいあって、
「何を買えばイイのか?」
お客さん的にも分からない時代。
そんな時に、商品のクオリティの部分で違いを伝えるのって、ものすごくタイヘンだと僕は思うんです。
だったら、そこに”人”の要素を加えてみる。
すると、それが違いを生み出す。
選ばれる要因になる。
僕は産直店時代の経験から、強く感じています。
”モノ”(商品)じゃなくって、”人”(共感)でお客さんと繋がると、お仕事自体もオモシロくなりますからね。
一方的な自分の話をお伝えしちゃいましたが(反省)
僕がいつもお伝えする話の根底にあるのは、こんなところです。