誤解を恐れずに言うと、
商品力だけで勝負するのは、厳しい時代になっています。
【商品】+【α(アルファ)】
商品に加えて、どんな価値を発信できるのか?
ここが売れる売れないを決める
1つの別れ道だと思っています。
どんな価値なのか…?
その価値を分かりやすく伝えられているか…?
伝える順序はどうか…?
大きな決め手になってきます。
ある生産者さんと…
今朝、午前中、ある農家さんとお会いしていたんですね。
「自社(商品)のことを伝えるチラシを作りたい」
というご相談で、サポートをさせてもらっていたんです。
既存のお取引先さんの売場に置くチラシ。
今後、販路を広げていく際に自社のことを伝えていくチラシ。
その内容を一緒に考えましょう、ということで。
でね、その話を聞かせて頂いているときに、その方(農家さん)がおっしゃった言葉がすごく印象的で。
「自分のことなんて、興味ないでしょ」
お話しをさせて頂いていて、どれくらいでしょう。
2時間以上経過していたと思います。
そのある途中で、その方がこんな事をお話しくださったんです。
いや、初めはこんなイメージじゃなかったです。
自分のことを伝えるなんて、思っていなかったです。僕自身が商品を買う時に、美味しいかどうか?で、商品を選んでるのでそこをどう伝えようか?
そう考えていました。
チラシをつくるにあたって、僕は、
「商品のことは勿論ですが、1番の決め手は、●●さん(農家さんのお名前)のことですよ。
ここをいかに伝えられるか?
お客さまにしたら、ここをいかに感じられるか?
商品選びの1番のポイントだと思っています」
僕の意見を伝えさせてもらったんです。
商品のこだわり、美味しさ、品質の良さもあります。
しかし、ここを伝えるの後にしませんか?
まず先に、●●さんのことをお客さまに伝えませんか。
●●さんに共感してもらってから、そしてその後、商品のことを伝えましょうよ。
すると、その商品の品質の良さが、商品購入の決め手になりますよって。
売上が爆発したポイント
今から10年くらい前、大阪の産直店で働かせてもらっていたとき。
お店の売上がブレークした。
目に視えてお客さまの反応が変わったポイントが、2つありました。
その1つは、手書きPOPを商品に付けたとき。
商品が送られてきた段ボールに、メッセージを書いたとき。
ここが1つ目のブレークポイントでした。
そして、もう1つ。
それは、手書きPOPに書く内容を変えたときだったんです。
以前までは、商品に関する説明を書いていた。
トマトだったら、
「このトマト、甘いです。糖度10度です。
おすすめです!」
みたいな事をPOPに書いていたんです。
しかし、ある時を境にして、そのメッセージ内容が変化しました。
以前までは、商品のことが中心だったんだけど、人のことを書くようになったんです。
例えば、その商品を作られている生産者さんこと。
その人の人生観みたいなことを手書きPOPに書くようにしたんです。
すると、明らかにお客さまの反応が一変しました。
売場の前で立ち止まって、僕の書いたPOPを読んでくださっている。
それが目に視えて実感できた。
そして間もなく、その変化は、売上にも反映されました。
誰が?が、1番の共感ポイント
その商品を、
- 「どんな人がつくっているのか?」
- 「そのサービスを提供している人は、どんな人なのか?」
ここは、お客さまに響くポイントです。
我われ売り手が思っている以上に、お客さまが共感してくれるポイントです。
こんな事を言うと、確実に反論が出るんだけど、誤解を恐れずに言うと。
商品の品質やこだわりの話も大事です。
商品選びに重要なポイントです。
しかし、お客さまはそれと同じくらい、
「どんな人がつくっているのか?」
人に関する情報に敏感に反応されます。
僕個人的な実感からいえば、
まず、人の情報が先にあって、その後、商品の情報を伝える。
このイメージです。
【人】⇒【商品】
この順序で伝えることで、商品情報がより活きるんです。
今日、ご縁をいただいた農家さんは、農薬や化成肥料も使わずお野菜をつくられています。
ものすごく、こだわってお野菜をつくっていらっしゃいます。
だからこそ、先に農家さんご自身(人)の話を伝えるんです。
- 「このお野菜を作っている人は、どんな方なのか?」
ここを伝えたうえで、さらに、
- 「うちの商品は、こうしてこだわっているんです」
という商品情報を伝える。
この順序が肝なんです。
まずは、あなたを知ってもらう
最終的には、商品のことを伝えるんだけど、まずは、あなたの話。
あなたの事をお客さまに知ってもらう。
ここが先です。
その後、商品情報を伝えるのです。
こっちが思っている以上に、お客さまは「人」の話に興味を持たれます。
あなたが想像されている以上に、あなたの話は響きます。
共感してもらえます。
あなたに興味を持ってもらえれば、商品は売れていきます。
売り込むとか、っていう概念なしに商品に興味を持ってもらえます。
僕が働いていた大阪の産直店の年商は、1億3千万円だったんだけど、
自惚れ含めて言わせてもらうと…今日の話、
「生産者さんを売る」
この軸が1つの大きな要因でもあったと思っています。
(まぁ、確実に完全な自惚れですが…)