他店との違いを見つけ、その違いを発信する。
これが、ビジネスの根本です。
そして、そこに1つつけ加えるならば、
その違いが、お客さまの欲求を満たすことであれば、尚更いい。
こんな感じじゃないでしょうか?
ある意味、ビジネスっていうのは、他店との違いを出すことが必定です。
違いがなければ、選ばれません。
例えば、大手チェーン店と、
- 同じ商品を扱い…
- 同じ販売法で…
売っていたら、お客さまはあなたのお店を選んでくれるでしょうか?
おそらく答えは、NOだと思います。
きっと大手の方が、価格は安いはず。
きっと大手の方が、品揃えも豊富なはず。
きっと大手の方が、交通アクセスも便利なはずです。
言ってみれば、大手と同じ土俵でビジネスをしていたら、お客さまは来てくれません。
言い換えれば、大手との違いがあるか?
いかに発信できるか?
ここが必要不可欠ではないでしょうか。
小規模店が期待されている事
僕がよく参考に出させてもらうデータに、このようなものがあります。
全国1,000人の消費者に
「小さな店の強みは、何ですか?」
と聞いたところ、圧倒的多数の人が共通して同じ答えになりました。
1,000人中、216人が、「個性」を小さなお店の強みに挙げたのです。
さらに、
- 「独自性」
- 「専門性」
- 「こだわり」
といった類似の言葉も含めるとその数は、348人まで膨らみました。
同様に、
「大きな店の強みは、何ですか?」
と聞くと、返ってきた答えのトップ3は、
- 「品揃え」
- 「豊富」
- 「安さ」
でした。
これら3つで、半数の435人を占めました。
さらに興味深いのは、ここからです。
小さなお店の強みの上位に挙がった、
「個性」「独自性」「専門性」「こだわり」は、大きなお店の強みにおいて、1,000人中、誰一人も挙げなかったのです。
(※静岡県立大学教授 岩崎邦彦氏アンケート「小が大を超えるマーケティングの法則」より)
小規模店の個性
小規模店が求められているのは、「個性」です。
個性を発揮することが、お客さまに選ばれる理由になるっていう事です。
逆に言えば、
「品揃え」「安さ」で勝負しようと思っていたら、それは大間違いだという事です。
それこそ、まさにお客さまが大手に求める土俵です。
小規模店に求める要素ではないのです。
じゃあ、個性を発揮するっていうのは、一体どういう事なのでしょう?
個性って、どうすれば発見できるのか?
あなたのお店の個性って、一体何なのでしょう?
はっきり自覚できますか?
僕が考える小規模店の個性は、
店主である、「あなた」だと思っています。
- 小規模店の【個性】=あなたの【個性】
小規模店というのは、文字通り、小さな規模です。
従業員さんも少ない。
あなたお一人で経営されているかもしれません。
そう、言い換えれば、
- 【小規模店】=【あなた】
という事です。
要は、お客さまにとっては、
- あなたの【お店】=【あなた】
この印象が強いっていう事です。
【魚屋さんのイメージ】=【●●さん】
今は少なくなりましたが、昔。
僕が子どもの頃は、ギリギリそうだったのですが。
例えば、豆腐屋さんのお店がある。
そのお店のイメージを思い出そうとした時に、思い浮かぶのは、
- お店の外観
もそうだけど、同時にイメージするのは、
- お店の店主さん(おじさん)
だったりします。
あと例えば、僕が現在住んでいる高知県でいえば、魚屋さんが結構あるんです。
鰹のタタキが有名っていうのもあって、町の魚屋さんが結構あります。
でね、お店によって、味の違いも勿論あるんだけど、それ以上に印象が強いのは…
魚屋のオジサンの「個性」だったりします。
めっちゃ豪快なおじさんの魚屋さんとか、お店によって、全然イメージが違います。
舌の肥えた方であれば、そんなオジサンの印象云々関係なしに、味のいいお店を選ばれるんだろうけど。
僕くらいの鈍感な味覚の持ち主であれば、店主さんの印象がお店選びに影響を与える、
っていうのは、満更大げさではありません。
結構なポイントだったりします。
コピー商品が溢れだす
「うちは商品づくりにこだわっているから、商品こそが個性なんです」
そういうご意見もあると思います。
販売される商品で、他店との違いを出している。
そう考えられている方も多いと思います。
ただ、僕個人的な意見を言えば、商品というモノは類似品がすぐに出現します。
今、仮にどこのお店もその商品を売っていない。
あなたのお店でしか売られていないとしても、似たような商品が出回るのは時間の問題です。
よっぽど人気の商品であれば、大手が黙っていません。
競合他店が、すぐにコピーを始めます。
商品で差異化を図れるのは、一時のことです。
ただでさえ、これだけ市場が満たされる今、唯一無二の商品っていうのは、早々存在しないと思います。
作り手さんやサービス提供者の方からすれば、
「他所とは全く違うねん」
「他所と一緒にせんといて」
って思われるかもしれないですが、現実はやっぱりそう。
もっと違う部分での「個性」を創っておく。
僕は、そのやり方を選んでいます。
個性の発見
個性の見つけ方には、色々とあると思います。
僕がここで紹介しなくても、例えば、
- 得意な事
- 長く継続していること
- 人から褒められること
- 他人は苦労するけど、あなたは苦もなく出来る事
- 時間を忘れて没頭できる事
- 大量にお金を費やしている事…etc
いろんな所にヒントが隠れています。
今ここで個性の見つけ方を話し出すと、また半日喋り続けなきゃいけなくなるので、これ位で勘弁して頂きますが。
とにかく、まず取り組むこと。
それが、お客さまが小規模店の強みだと考えていることは、「個性」だという事をはっきり認識することです。
全国の消費者が小さなお店に求めるのは、「個性」です。
「独自性」「専門性」「こだわり」といった類似の言葉も含めるとその数は、348人まで膨らみました。
まずは、ここを強く意識する事です。
それこそ、品揃えとか価格の安さに走ったら、大手と同じ道を走ることになってしまいます。
大手と競争をしたいですか?
明確な個性を旗揚げできれば、「品揃え」や「価格」を打ち負かせます。
個性を発見する道のりは、決して平坦ではありません。
しかし、必ず通らなければならない道でもあるんじゃないでしょうか。