今日は売場の話。
僕は大阪の産直店当時、社長から、
「強い売場をつくること」
ここを徹底的に教えられてきました。
「売場っていうのは、お店の顔」。
「そのお店が、今どんな状態なのか?」
を表わす大切なもの。
そう教えられてきました。
っで、その売場の構成次第で、売上はまったく違ってくる。
実際に自分自身としても働きながら、実感してきたことです。
では、今すぐできる売場づくり。
今日は、そのちょっとしたヒントを考えたいと思います。
五感を刺激する売場
最近よく耳にする、
「五感マーケティング」という言葉。
あなたもお聞きになったことがあるかもしれないのですが。
要は、人間の五感。
「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」。
この5つの感覚を駆使して、商品を売るという話ですね。
僕自身、産直店時代(十数年前になります)、、、
そんな意識はなんにも持っていませんでしたし、そんな言葉も知りませんでした。
…っが、今振り返ってみると、結構売場でやっていたように思います。
言葉は知らなかったけれど、お客さまの五感を刺激する。
そこをつかって売る。
これって、結構やっていたようです。
人間の五感の1つ。触覚。
実はこの触覚も、多くのお客さまが感覚として使いながら商品を買っています。
ご存知ですか?
例えばですよ、あなたがスーパーの野菜売場へ行ったとして。
「あぁ、そういえば、今うちレタス切れてたな。
買っとかないと」
そう思って、レタス売場へいく。
そこで山積みになったレタスを発見。
その時に、あなたは、
- レタスを買い物カゴへそのまま入れますか?
それとも、
- カゴへ入れる前に、何か動作をします?
…僕の場合、たいていレタスを買う前にはある決まった動作をします。
もしかすると、あなたもやられているんじゃないかな?
・
・
・
そう、レタスを手に持って、その重さを量ったりしませんか?
ぼく結構やっています。
というか、毎回。
そして、僕だけでなく妻も(笑)
レタスっていうのは、あんまり重くない方が良い。
あんまり重すぎると、中が詰まっていて葉が固い。
そんな情報を持っていて、軽いレタスを選ぶために重さを量っているんだけど。。
商品への接触が購入を大きく左右する
お客さまが商品を触るのには、2つの大きな目的があると言われています。
- 情報的接触
- 快楽的接触
この2つです。
詳しくはまたの機会にしますが、今回僕が例に挙げたレタスの話。
これは、1.の情報的接触に当たります。
要は、何かの情報を得るために、商品を触る。
触ることで、商品に関する何らかの情報を得ようとする。
ということです。
(レタスの重さを知ろうとして、商品を持っている)
…なんだか、これって心当たりないですか?
さらに、ここでもう一歩踏み込んだ話をすると。
先ほどのレタスの話。
大抵のお店では、レタスを手に持って重さを量ることができますが、、
それができないお店だったら、どうなのでしょう?
- 触って重さが確認できるお店
- 触って重さを確認できないお店
レタスの売れる量って、同じなのでしょうか?
レタスを多く売るのは、どちらのお店なのでしょうか?
接触機会の提供が、購買を促進する
こうして考えると、商品への「接触」。
お客さまが商品を触ることで、購買量を増やす。
- 商品に触れることができるのか?
- …できないのか?
この観点からも、商品の売れる量って違ってくる感じ、しませんか?
実際、ある研究では、お客さまが商品に接触しながら(その商品の)価値を感じるのと。
一方、接触せずに同じ商品を評価するのとでは、感じる価値というのは変わってくるそうです。
前者の商品に触れながらの方が、商品に関する価値(価格や所有意識)が高まった、という結果が出ています。
さて、そうは言っても現場サイドの人間からすると、お客さまが商品を触る。
ここには、ハードルがあったりしますよね。
同時にそこで生まれる弊害も頭に浮かぶのではないでしょうか?
商品が傷む、、、とか。
しかし、今日の話からいえることは、商品への接触は、お客さまの「買う」を促進する。
その可能性が大いに高い、っていうことです。
あなたが売りたい商品。
その商品を、もしもお客さまが触りたいとしたら、
- 情報的接触
- 快楽的接触
どっちなのでしょうか?
そして、そのお客さまの欲求をうまく満たしながら、買ってもらう。
そちらの方向へ持っていく方法はないでしょうか?
ここでのポイントは、1つ。
あんまり消極的にならないこと。
商品を触られることでの弊害を考えすぎない。
商品への接触が、お客さまの購入を促す。
ここを意識しながら、売場施策を考えることじゃないでしょうか?