以前、ブログで書いていた記事を読み返していたら、いい記事(※)がありました。
(※あくまでも、臼井リサーチです)
「これを伝えるのを1回きりではモッタイナイ」
そう思ったので、4年の時を経てあらためてお伝えしますね。
より内容を分かりやすくするために、一部リライト(編集)してお伝えします。
秋刀魚(秋刀魚)を見るたび思い出す話
季節は秋じゃないのですが、秋刀魚(サンマ)の旬がやって来るたびに思い出す、
あるエピソードがあります。
スーパーで秋刀魚が売られているのを見たり、新聞やニュースで
「今年のさんまは豊漁で、、、」
みたいな話題を耳にするたび必ずと言っていいくらい、僕の頭に思い浮かぶ話です。
そう、それは父のことです。
…もう10年以上前に母から聞いた話です。
ある晩のこと。
母が夕食の支度を終えて、父と2人で食卓につきました(僕はその場にはいませんでした)。
ちょうど秋の時期だったんでしょうね。
その日の晩ご飯は、焼きサンマでした。
父が食べようとした時、あるコトに気がつきました。
焼きサンマには欠かせない、「大根おろし」がなかったんです。
そこで、父が母に、
「大根おろしはないの?」と。
すると、母は、こう答えました。
「いやぁ、今日、大根が高かったから~、買ってないの」
それを聞いた父は、途端に様子が変わります。
「大根が高かったって・・・、そんなもん知れてるやろぅ?
大根買うくらいのお金がないわけないやろぅ。
それくらいあるやろうっ!!」
なんと、お皿に載ったサンマを食卓に放り投げます。
そして、その勢いで家を出て行ってしまったそうです。
・・・。
僕はその場には居合わせていなかったのですが、その話を聞いて思わず絶句。
少なくとも僕が同居していた間は、そんな父を一度も見たことはありませんでした。
いろんな思い出が詰まった秋刀魚
その後、父から直接話を聞きました。
父いわく、
「星一徹まではいかんかったけど、あんなんしたん初めてやわぁ。
サンマの時期が来るたびに、いつも思い出すわ。」
って、よく話してます。
(そういえば、最近は聞いてないな)
ちなみにこの話、父にとっての母の思い出話の1つのようです。
僕は父からもう8回くらい聞いています。
(妻も4回くらいは聞いていると思います)
以前、法事の席でも父はこの話をしていました。
(今年もあるので、久しぶりに聞くことになるんだろうなぁ、、、)
おかげ様で、僕にとっても思い出話の1つになりました。
サンマを見るたびに、父の話を思い出します。
そして、その事件が起きた晩の父と母の2人のコトを想像します。
この人間心理を販促物にも活かさない手はない
人間って、オモシロいですよね。
人から聞くエピソードの中に人が絡んでいると、より臨場感が湧くし親近感も湧きやすいです。
そして、イメージしやすくて、記憶にも残りやすい。
そんなことないですか?
(…ない?)
いえ、そんなことあるはずです。
だって、実はこれ、人間の特性だから。
ある調査会社の調べで分かったことなんですが、
近所のおばさんたちが井戸端会議で話す、話題の70%以上が「人」の話
らしいです。
それくらい人間っていうのは、「人(他人)」に興味があるのです。
っで、僕たちはこの事実を見逃しちゃイケない。
この人間心理を「販促物(手書きPOP)」に活かさない手はないんです。
手書きPOPで伝えるメッセージにも、人の存在をクローズアップさせる。
そうすることで、お客さまの心に残りやすくなるのです。
親近感が湧いて、記憶に残りやすくなるんです。
・・・親父のサンマの話のようにね。
父のサンマ事件も、「父」と「母」という人の存在のおかげで、僕の頭にはしっかりと焼き付けられています。
スーパーでサンマを見るたびに、半ば強制的に頭に思い浮かぶくらいにね。
きっとこれは、この先ずっと忘れないでしょう。