昨日、手書きPOP初心者の方向けにセミナーをしていて思ったことがあります。
「何を書けばいいのか?」
分からなくなったら、身近なネタを思い出すとイイ。
身近なネタ(=お客さんに近いネタ)ほど、共感されやすい。
あらためて実感した話です。
膠着状態を打ち破った、彼女のひと言
昨日のセミナー参加者のお一人に、「地鶏」商品を販売される方がいらっしゃいました。
得意先への卸販売や、イベントなどでの直接販売をされています。
その方が先日あるイベントで商品を販売しに行かれた。
すると、いつもだったら放っておいても行列ができるくらい売れる商品が、まったく売れなかった。
いつもの売上と比べると桁がひとつ足りないくらいだった。
「…これはヤバい!
POPだ、POPを学んでもっと売らなきゃ!」
そう痛感、昨日のセミナーに参加くださったらしいです。
その方(女性ね)がセミナーのなかでPOPを書くワークになったとき。
最後の最後で、何を書いたらイイのか分からなくなったんです。
1番最後の手書きPOPを書く実習のときでした。
それまで、僕から話を色々聞いてノウハウ的には、いっぱい学ばれた状態。
逆に、いろいろ聞き過ぎて、何を使えばいいのか分からなくなってしまった。
「もう、完全に方向性見失ってます、、、」
って言いながら、苦笑いされていた状態でした。
その彼女を見ながら、僕を含めたまわりの参加者が言うわけです。
「●●も書いたらイイんじゃないですか。響きますよ」
「いや、アレも書いたほうがいいですよ」
みたいな感じで、ヤイヤイ言うわけです。
(外野は、もちろんアドバイスのつもりなんですよ(笑))
すると、当の彼女は、余計に何を書いたらいいのか分からなくなって、、、
どうしようか、、、ってなっていた時に、彼女がポツリ。
「うちの子どももよく食べているんですけどね」
って。
この言葉がまわり外野を黙らせました。
ネタに困ったら身近な話を思い出すとイイ
それまでの彼女の手書きPOPには、
- 「地鶏の商品です」
- 「純血100%の軍鶏(シャモ)のお肉です」
- 「平飼いで180日育てています」
といったメッセージが所々に書かれていたんですね。
ただ、どうもしっくりこなかった。
そこで、先程の
「うちの子どももよく食べているんですけどね」
っていうひと言が出た。
好みもあるけど、僕的にはすごくイイと思った。
…どうしてか?
それは、前者(これまで書かれたPOP)は、モノ視点で書かれたメッセージ。
- 「地鶏の商品です」
- 「純血100%の軍鶏(シャモ)のお肉です」
- 「平飼いで180日育てています」
地鶏の特徴を紹介した文章になっていますよね。
それが、「うちの子どももよく食べているんですけどね」
になると、人視点で書かれたメッセージに変わっている。
だから、読まれやすくなっているんです。
(どうして、人視点のメッセージが読まれやすいか?はコチラの記事をご覧ください)
多くの手書きPOPメッセージは、モノ視点で書かれています。
いわゆる商品を説明した文章です。
そこを脱却することが、響くメッセージにする1つのヒントになってきます。
そのためには、今回のセミナー参加者さんのように身近に起こったことにアンテナを立てる。
- 売りたい商品について、お客さんに何か言われたことないか?
- お客さんが喜んでいたことはないか?
- 同僚は何か言っていなかったか?
- ご家族は?
その商品と人の接点についてを思い出してみるんです。
POPに書くからといって、何も難しいことを考える必要はありません。
身近に起こったことで大丈夫。
その方がお客さんの心にスッと入りますからね。