興味深いアンケート結果の数字です。
ある自動車ディーラーさんがお客さまへのアンケートはがきを集計したところ、
車を買ってくださったお客さまのうち、
「商品に魅力があったから」
と回答された方は全体のお客さま40%。
残りの60%の人が、
「営業マンさんの対応の良さでおたくに決めました」
など、接客や従業員さんの良さを評価してくださったとのこと。
(※引用:『サービスの底力!「顧客満足度日本一」ホンダクリオ新神奈川が実践していること』)
商品より人でお店を選ぶ
業種や扱う商品によって変わってくると思うのですが、、
自動車店や書店、電機店のような、販売する商品はほぼ決まっている。
メーカーによって多少の違いはあるけど、基本は同じ。
そんな状況で、他店じゃなくて自分のお店で買っていただく。
そのためにはどうすればいいのか?
アクセスや品揃えの良さも選ばれるための大きな要因の一つではありますが、正直そこはどうしようもない。
簡単に改善できる部分じゃありませんよね。
いきなりお店を引っ越しして、便利な駅前に移店するわけもいきませんから。
現実的にできることに取り組まなければなりません。
じゃあ、だったらコストもそれほどかけずに、効果的な手段って何なのか?
そんな都合のいい取り組みってあるのでしょうか?
選ばれるお店になるために有効な手段とは
ちょっと話がそれるのですが、よくここでも話すPOP広告。
POPって、一体何のために取り組むのか?
POPの目的って、なんのか?
これを読んでくさっているあなたは、どう思いますか?
「商品を売るためにPOPを書くんじゃないですか?」
「販売促進でしょう?」
って思われる方が多いんじゃないかと思うんです。
まさに、その通りです。
POPを書く目的は、商品をPRしてお客さまに買っていただくためです。
ただそれがゴールとしたうえで、もう一つPOPの大きな役割、
ミッションがあるんです。
あなたなら、どっちのお店で本を買うか?
例えばですよ、あなたの自宅のご近所にA店とB店、2つの書店があったとします。
売っている書籍は全く同じ。
こんな事、実際あり得ないんだけど、販売している本の品揃え、冊数はA店、B店全く同じ。
もちろん値段も同じです。
しかし、お店の売場が少し違う。
A店は、書籍を棚に並べているだけ。
B店は、それぞれの書籍に、「店長さんの書籍を読んだ感想」が書かれたPOPが設置されている。
販売されている書籍は全く同じ。
さて、、あなただったらどっちのお店に興味が湧きますか?
本を買うなら、どっちのお店で買いたいですか?
「どっちのお店で本を買いたいか?」
さきほどの質問の回答は様々だと思います。
正解も不正解もありません。
ただここで一つ共有したいのは、2つのお店の売場。
そして販売の仕方でお店の姿勢が伝わってくるのでは?
ということです。
今や、書籍はオンラインサイトでクリック一つで自宅に届けてもらえます。
しかも、Amazonなんて、一体何冊取り扱ってるんだ?って話です。
到底、品揃えでは勝負できません。
そんな時に、書籍をお店の棚にただ整然と並べるだけ。
これで勝負できるのでしょうか!?
せめて、お店側の販売姿勢というか、、何かしら工夫があってもいいのではとも思うのです。
たまたま書店を例に挙げましたが、他の業界でも同じ話だと思うのです。
POPでお店の姿勢も伝わる
POPをやることで、お店側の姿勢も伝わります。
「このお店の店長さん、(この商品に)思い入れあるんだなー」
「たぶん、この商品いいものなんだろうなー」
POPを読んだお客さまは、何かしら感じるものがあると思うのです。
それは商品の機能性や特徴だけでなく、お店側の販売姿勢というか。
商品に対する思い入れや向き合う姿勢といったものを、POPを通じて感じるのではないか?
そう思うのです。
冒頭の自動車ディーラーさんのアンケートの話、
ホンダ、トヨタ、日産、、、メーカーさんの違いこそあれど、どこのディーラーさんであっても同じ車を扱われています。
値段も多少の違いはあれど、相見積もりで合わせる時代です。
その際、「どこのお店で買うか?」
決め手となるのは、お店の従業員さんの姿勢。
お客さまは商品だけでなく、思った以上に「人」を見ているのだと思います。
POPを実践すれば、商品が売れるだけでなく、お店の姿勢も伝えられる。
あなたのお店の魅力や集客力アップにも確実につながります。