どうしたら、、、
「こちらの言うコトが、相手に伝わるんだろう?」
「こちらがやって欲しいコトを、相手はやってくれるんだろう?
それもイヤな気にさせず、なるべく継続的に、、、」
僕自身が子育てに関わっている(5才の娘がいる)、
そういう状況もあって、上記のようなコトを考える機会があるんですね。
っで、先日、読んだ本にある興味深いエピソードが書かれていました。
気付きの多いあるエピソード
もう何年も高血圧を患っている、ある女性(話手にとっては叔母さん)がいた。
医師からは薬を飲むように指示されていたにもかかわらず、彼女はまったくその処方箋に従っていなかった。
結果、何度も倒れ、緊急治療室に入院を繰り返していた。
その度、医師は何度も、
「毎朝、薬を飲まなければならない」
と告げ、従わないと大変になることについて厳しく注意していた。
しかし、彼女は従っていなかった。
どうして、毎朝飲まないのか?尋ねたところ、
「薬を飲むのを覚えていられないから、、」と答えていた。
・・・時が空いて、久しぶりにその叔母に会った。
すると、かなり体の調子も良さそうで、薬も忠実に飲んでいた。
どうして、何年も薬を飲まなかった彼女が、こうまでも変わったのか?
・・・話によると、彼女が医者を変えたそうで。
その新しいお医者さんは、彼女と長時間かけて薬について話し合いをし、その中で、
「1日のうちで、何時に薬を飲めばよいと思うか?」
尋ねた。
彼女は、少し考えた後、
「夜、ちょうど寝る前がいいんじゃないかしら」
その時なら習慣になりそうだ、と。
寝る前に1杯のミルクを飲む習慣があるので、そのミルクで薬を飲むのであれば忘れないだろう、と答えた。
話はココまでです。(引用:「人を伸ばす力」~エドワード・L・デシ+リチャード・フラスト)
ずっと薬を飲まずにいた彼女。
どれだけ医師に注意されても、
「覚えていられない」という理由で、飲めなかった。
しかし、新しい医師が、薬を飲む方法を”選択できる”機会を彼女に与えた。
結果、劇的な変化が起きたわけです。
・・・ココから僕たちも学べることがあるんじゃないか?
すごく思ったんです。
このエピソードによる2つの学び
この著書にも指摘されているんだけど、このエピソードから少なくとも2つ気づけることがあって。
「何か現状を変えたい」
「誰かに何かをして欲しい」
(例えば、僕の場合でいえば娘に●●して欲しい)
そう思っている時に参考になること。
まず、その1つ目は、
1.課題を習慣に関連させることで、行動を継続させやすい
以前まで、医師に、
「薬を飲まなければならない」
と、どれだけ薬を飲む必要性・ヤバさを伝えられても行動を続けられなかった彼女。
それが、夜寝る前に、いつも飲んでいる1杯のミルクと一緒に服用する。
ここに関連させたことで、継続的な行動に繋がった。
【寝る前にミルクを飲む(習慣)】+【薬を服用(課題)】
僕なりの解釈でいくと、
「●●しなければならない、、、」が、より「自然な行動・楽しめる行動」に関連づけられたんじゃないか、
そう考えます。
次に、もう1つの要素。
2.選択できる機会を与えられることで、自律性が芽生える
「●●しなさい」
「●●した方がイイ」
というような感じで、半ば強制的に相手を動かそうとしても、その行動は長続きしない。
よく指摘されていることだし、僕たちも薄々感じている話じゃないですか。
しかし、そこに自主性。
当事者に、選択の機会を与えることで、相手に自律性が芽生える。
言ってみれば、他人に強制的にその行動をさせられたのではない、
責任感のようなモノが生まれる。
だから、継続的な行動につながりやすい。
そんな風に僕なりに感じました。
もちろんね、今回の話のようにスムーズじゃない場合も多いけど。
デキる限り、当事者本人が選択できる機会。
ここをつくることで、後々の望ましい結果に結びつく可能性は大きくなる。
お客さんと接することの多いお仕事、カウンセリング。
あとは従業員さんへの接し方にも通じるモノがあるはずです。
僕も娘の接し方に活かしたいと思ったことでした。