売上を上げる即効性の高い手法、
その1つが今回お話しする『売場づくり』だと考えています。
「今のまんまの商品で、来店客数も同じで、
今日から3日以内に売上をあげてください」
と言われたら、、、真っ先に何を着手するか?
その1つが、個人的には売場づくりです。
今のままで売上が伸びる
売場づくりに注力する1番のメリットは何か?
ひと言で言えば、
商品を変えずに売上を上げることができること、
です。
少し乱暴な言い方になりますが、
現状そこそこ売れている商品であれば
売り方(魅せ方)を変えることで
売上はグッと伸びる可能性は高いです。
「こんな商品誰も買わへんで」
という商品だったとしても
売り方の工夫をすることで売れるようになる、
日常茶飯事です。
忘れもしません、、
30代の頃に働いていた産直店でのことです。
入社したての頃、やることがなくて
商品の品出しばかりをやっていたんです。
倉庫へ台車を転がしていく。
段ボールのお貸しを積み込む。
棚へ補充、、
当時、試用期間だった自分にとって
唯一の活躍の場でした(笑)
倉庫に積み上げられた段ボール
ある時、そこで発見したものが、、
段ボールが10箱以上積み上げられた
袋菓子。(芋けんぴというお菓子です)
「なんで、こんなに在庫あるんやろ、、
これ、売らんとヤバいんちゃうん?」
そう思って、店長にお願いしに行きました。
「このお菓子、いっぱいあるみたいなので
売らしてもらってもいいですか?」
お店の売場を見渡すと入口はいってすぐ
平台の左側にスペースが少し。
その場所を使う了解を店長からもらい
倉庫から持ってきた、芋けんぴの段ボールを
ドン、ドン、ドンと積み上げました。
段ボール2列の5段。
一番上の箱をカッターで斜めに切り開き
積み上げました。
そしてバックルームの棚で見つけた
黄色い紙に、黒マジックで、
「オススメ!芋けんぴ、1袋250円」
と書いて段ボールの真上に
什器をつかって設置しました、、、
「アンタ、がんばってるやん」
当時のお店は、売場面積30坪の小さなお店でした。
販売数量を正確にチェックできる
立派なPOSシステムなどはありませんでしたが、
商品バーコードをパソコンに打ち込めば
登録されている商品であれば
販売数量を見ることができました。
さいわい、芋けんぴはお店の売れ筋商品の1つ
でもあり、登録されていました。
「自分が売場をつくった商品が
いったいどれだけ売れているのか?」
興味があったので、パソコンの使い方を
店長さんに教えてもらい、調べたんです。
売場をつくる前、自分が売場をつくってから、
販売数量を比較してみると、、
正確な数字は憶えていませんが、
2倍から3倍近くに伸びていました。
「あんた、よう頑張りゆうね」
社長からかけていただいた言葉は
今でも忘れません。(高知出身の社長さんなんで、土佐弁です(笑))
売場づくりの極意
売場づくりをつうじて
売上を上げようと思えば、何をすればいいか?
その工夫をひと言で言ってしまうと、
「商品の”存在”をお客さまに知ってもらうこと」
ここに尽きると考えています。
こっち(お店側)が思っている以上に
お客さまはいろんなことに気づいていません。
商品が売られている事に気づいている
お客さまは、来店客数の何割かの場合も多いです。
「芋けんぴを売っているのを知らない
お客さまなんていない」
これはお店側の勝手な思い込みです。
売っていることを気づいていない
(見えているようで見えていない)
お客さまは多数いらっしゃるものです。
まずは、商品の存在に気づいてもらう。
たったこれだけで現在の販売数は、変化します。
1割増し、2割増しはザラ
もっと言うと、商品の存在に気づいていた
お客さまでも、あらためて、
- 目立つ売場で
- 力入れて販売(陳列量を多く)することで
購入してくれるお客さまは増えるものです。
※そのあたりの手法、詳しい話はこちら
自社が強い品種、品目を売場で目立たせる、
そうすることで、お客さまがそれを見て
ワクワク、楽しい気持ちでの買い物につながります。
当然ながら、「ワクワク」を与えてくれる
お店は商品以外の魅力を感じるお店でもあるので、
来店頻度のアップやリピート率にも好影響を及ぼします。
売れる、繁盛するお店さんは
こういった売場づくりの工夫を定期的に見直す
仕組みを持たれています。
今すぐ、経費をかけずに売上を上げたいなら、
売場づくりの工夫は費用対効果も高いです。