今、日本中の多くの地域で空洞化が問題の1つとなっていますよね。
「街の空洞化」。
大型ショッピングモールや高速・バイパス道路の建設。
これらによって、人や車の流れはガラッと変わります。
昨日までは街に向かっていた人の流れが一気に激減する。
そんな事がごく日常的に起こっています。
ご商売をしていると、ほんと死活問題です。
街も必死に対応策を立てるけど。
結局、最後は個店(それぞれのお店)のチカラ如何になってくるようです。
ある地方で本当にあった話
以前、ある地域でこんな話を聞きました。
人口3万人足らずの小さな町。
その町にあるスーパーの1つが改修工事のため1ヶ月、お店を休むことになった。
そのお店には、毎日、約1,000人の来客者がいた。
果たして、お店が休業になった後、そこで買い物をしていたお客さまは一体どこで買い物をするのだろうか?
そんな問題が浮かび上がったんですね。
ただ、町は「ここぞチャンス!」と考えた。
以前までは、スーパーへ足を運んでいたお客さまを何とか街の商店街へ向けられないか?
そう考えた。
そこで町は商店街の活性化策の1つとして、「宅配サービス」実施の計画を立てました。
商店街で買い物をするとなると、スーパーで今まで買い物していたように1軒だけで買い物の用事は済まない。
- 八百屋さん
- 魚屋さん
- お肉屋さん…など
何軒かをまわる必要がある。
そのお客さまのニーズを利用した宅配サービスでした。
そして、町は宅配サービスを売り出そうとチラシを作成しました。
…が、そこには1つ落とし穴が待っていました。
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それは、今までスーパーを利用していたお客さまが商店街のことを知らなかったこと。
- 「どんなお店があるのか?」
- 「何を売っているお店があるのか?」
- 「どこにどんなお店があるのか?」
商店街のことをお客さまは、ほとんど知らない(地元にあるにもかかわらず)。
なので、そんな状態で、
「宅配サービスを始めます」
というチラシを撒いたところでお客さまは反応しない…わけです。
なぜなら、「お客さまは商店街で何ができるのか?」が分かっていないから。
モノを伝えるには、順序があります。
その順序を守って伝えていかないと、きちんと相手に伝わりません。
(普段の生活の中のコミュニケーションでも同じですよね)
そしてこれは、お店の販促でも同じです。
場面、場面での販促を考える
例えば、まずお客さまが1番に目にする店頭のブラックボード。
ここでは、ここで伝えるべき内容があります。
お店の入口に立ち止まったお客さまへ伝えるべき情報があるはずです。
そして同様に、入店したお客さま。
商品選択を思案するお客さまに向かって伝えるべき内容もあるのです。
(手書きPOPをつかってですね)
それらのステップをある程度守って販促していくと、やっぱりお客さまには伝わりやすくなってきます。
「販促物」というと、反応のとれる文章や言葉使いばかりに目がいきます。
しかし実は、他にも大切な部分があるのです。
「シーン、シーンでのお客さんの気持ちを考える」
そして、その気持ちに合わせて販促を行っていく。
これらを意識するだけでも、結果は変わってきます。
…僕が住んでいる街(高知県)でも例外ではありません。
バイパス道路ができたことで、車の通行量が2割~3割減になっていると聞きます。
商売をしていると、ほんと死活問題です。
いくつかのお店さんとも一緒に販促サポートに取り組んでいます。
ある意味、ここを逆手にとる。それくらいの販促をおこなっていきたいな。
そんな風に考えています。