先日、東京出張に行ったときのこと。
帰りの羽田発~高知行きの飛行機便のなかで、ちょっとした発見がありました。
「あぁ、こうしたら欲しくなるよね」
という言葉に出会いました。
恐らくですが、これって普通に僕たちの商売でも使えると思います。
勿論、あなたのお店でも、です。
そして、これと同じような事をすれば、その商品の売れ行きって変わるはずです。
その言葉に出会ったのは、
飛行機会社ANAの機内誌を読んでいたときです。
いつも席に着いたら、とりあえずパラパラーっとめくるんです。
別に何も買ったりしないんだけど。
でね、今回の場合はあるページに目が留まりました。
「おぉー、これ使えるんちゃう?」
みたいな、ちょっとした感動もありました。
っで、そのページというのがこちらです。
CA人気投票
ダントツ一位の味
この言葉に心が留まったんです。
いつもならホゲーッと、そのまま流し読みしていたと思うのですが、今回ばかりはちょっと違い。
僕のビジネス脳がまだ冴えていたんだと思います。
きちっとキャッチしてくれました。
『CA人気投票 ダントツ一位の味』
この言葉の背景を少しだけ説明しておくと…
ANAの機内誌で紹介されていた、いか天の商品。
そこに付いていたキャッチコピーです。
じゃあ、このキャッチコピーの何が良かったのか?
何が理由で目が留まったのか?
少し考えてみました。
1:お勧めしている人の存在感
まず1つ目は、これです。
『誰がその商品をお勧めしているのか?』
その存在感が明確に伝わってきますよね。
今回の場合であれば、CAさん。
キャビンアテンダントさんです。
この方々が、
「このいか天は美味しいよ」
「お勧めですよ」
と勧めてくれているわけです。
ここ凄くポイントです。
多くのお店に付けられているPOP、
そこには大抵の場合、
「誰がお勧めしているのか?」
がありません。
言ってみれば、お勧めしっぱなしになっています。
例えば、
- 「お勧めです!」
- 「私が食べたら美味しかったので、これをお勧めします」
伝わり方って、違いますよね?
当然ながら、誰がお勧めしているのか?
その存在が伝わった方が、お勧めの説得力も強まります。
2:CAさんのお勧め
これも実は大きなポイントで。
『CAさん』=『旅をよくする人、全国各地の良い物を知っている(食べている)』
そんな印象を個人的には抱きます。
そんな言ってみれば、『通(つう)』の人が勧めてくれる商品。
「よっぽど美味しいんじゃないか?」
という気がしませんか?
『全国各地の名産品を食べ尽くした、バイヤーお勧めダントツ一位』
とか言われると、ちょっと気になりませんか?
そう、いわゆるその業界のプロがお勧めしてくれる商品には、興味が湧くものです。
『通』を唸らせるくらいだから、よっぽど美味しいんだろう?
と感じるものです。
ですので、ここはあなたのお勧めにも活かせるはずです。
あなたも何かしらの業界のプロ。
専門家だと思います。
何かしら経験を積まれているはずです。
その『ご経験』と一緒に、商品を『勧めてあげる』イメージです。
『この業界に入って15年の●●(お名前)が自信を持ってお勧めする
今月の逸品●●(商品名)』
こんなのも有りです。
『レコメンダー』は誰なのか?
お勧めする人を明確にすればするほど、その情報に信憑性が増します。
例えば、
- 『店長オススメ』と書かれたPOP
- 『店長の山下が自信を持ってお勧めする●●(商品名)』のPOP+店長の顔写真付き
この2つのPOPがスーパーの売り場に並んでいたときに…
あなたならどっちの商品に興味が湧きますか?
レコメンダー(お勧めする人)の存在をお客さまに伝えれば伝えるほど、お客さまはその情報に説得力を感じます。
そこに書かれているメッセージを信頼しますし、その商品を
「買ってみよう」
という気持ちになりやすいものです。
今回の場合はそこにプラスして、CAさんという『●●通(つう)』からのお勧めになったので、さらにその信憑性は増しました。
もう今の時代、ただ普通にお勧めするだけでは、なかなか買ってもらえません。
お勧めの仕方にも、ちょっとした工夫が必要です。
ちょっとお勧めの方法を変えるだけで、今まで売れていなかった商品が売れる。
なんて事が起きるはずです。
今回の事例は、そういった点から参考になると思います。
そして、あなたのお店でもすぐに活用できる方法です。
『レコメンダー(お勧めする人)』+『実績・経験』
ぜひ、あなたのPOPづくりの参考にして頂ければと思います。
○追伸:
飛行機の隣の席に座っていた女性が、この商品を注文されていました。