直売所や道の駅さんとご縁をいただくことが多いです。
そして、関わらせてもらいながらいつも思うことがあります。
それは、
「モノ」よりも「人」にフォーカスしたほうが、独自性を出しやすい。
そして、その独自性(個性)がウリとなって、お客さまに選ばれやすくなる、
そういうことです。
小規模店であればあるほど、注力したいこと
僕は、20代後半から30代前半にかけて、大阪の産直店で働いていました。
生産者から直接仕入れたお野菜や果物がウリのお店です。
また、前職では、道の駅を運営する会社(高知県)で働かせてもらっていました。
そんな経験もあって、現在も直売所さんや道の駅のお仕事をサポートさせていただく機会が多いです。
先日もある直売所さんへ高知県庁のかたと伺ったときのこと。
こんなことを思っていたんです。
その直売所さんは、小規模なお店さんだった。
だから尚更、手書きPOPなどの販促物に注力する。
これがポイントになってくるよね、と。
商品だけでは違いを出しにくい
直売所で売られているお野菜って、基本どこも似ています。
地元でとれた野菜を売ることがメインテーマのお店だから。
季節によって違いは出るものの、例えば、夏だったらキュウリ、おくら、なす、、、
地域によって多少違うものの、生産者さんから出してもらえるお野菜って、決まってきます。
なので、その売る野菜に焦点を当てて、他店との違いを出す、
これって、すごく難しいんです。
その理由をシンプルにいうと、売られているお野菜が近所のお店とほぼかぶるから。
ここに尽きます。
売らせてもらっているお野菜は、近所の直売所さんでも売られている。
つくられている生産者さんこそ、違えどです。
「キャベツ」、「玉ねぎ」を売っていたら、隣町のお店でも売られている。
そんな状況になっていますよね。
しかも、それに輪をかけ商品をPRするメッセージも似たモノなりやすい状況です。
例えばですよ、
「うちのキャベツは、こんなに美味しいんですよ!」
と言ってみても、隣の町の直売所さんも同じことをPRしている。
その可能性は大いにあります。
だって、どこのお店さんも、うちの売り物は1番だと思われていますからね。
…すると、お客さまは何を基準にお店を選ぶようになるか?
立地や価格、品ぞろえ、、、といった要素です。
これらは、どれも小規模店にとっては不利な要素
よりアクセスのしやすいお店。量販店の近くとか。
より安い価格で買えるお店。
鮮魚も一緒に買える直売所さん。
このような基準で買い物をするお店を選ぶようになる。
…そうですよね。
しかし、これらは(先日、僕がお伺いさせていただいたような)小規模店にとっては不利な要素です。
価格では勝負できないし。
品揃えも、一気に増やすのは至難。
野菜を出してくださる生産者さんの数も、突然増えないですからね。
小規模店にとっては、なかなかしんどい部分です。
だけど!
だけど、黙ってじっとしているわけにはいきません。
何もしなければ、ジリジリになっていくだけですからね。
そこで僕が提案させてもらうのは、「手書き販促物」の活用なのです。
手書きPOPをつかえば、お店のウリができる
売場中に手書きPOPがいっぱいのお店。
販売スタッフさんの想いのこもった、手書きメッセージがお店中にあふれている。
「野菜をつくっている生産者さんは、どんな方なのか?」
商品だけじゃなくて、それを作っている方の話も教えてくれる。
新しい生産者さんが野菜を出されたら、それも教えてくれる。
精算時、レジでスタッフさんと話していると、生産者さんとの間柄の深さが伝わってくる。
そんなお店があったら、、、どうでしょう?
売られているお野菜は似たようなものかもしれない。
だけど今言ったような、お店の、売場の売場の雰囲気からなにか伝わってくる。
そんなお店があったら、どうなんでしょうかね?
変えることのデキないことに力を注ぐよりも、変えられる要素に注力する。
「商品の要素だけで他店との違いを出していく」っていうのは難しいです。
だけど、販促物をつかってお店のウリをつくっていくことは可能。
特に、個性の伝わりやすい「手書き」販促物なら、なおさらです。