小説がめっちゃ好きな子もいれば
ゲームが好きな子もいる。
この間なんか、
「先生、見てもらえませんか?」
休み時間に近寄ってきて
その子が好きなトランプの手品を
見せてくれたんです。
タネが分からず
かなり上手かったんです。
「全然わからんわ、上手いなー」
とか言ったら、その子が
めっちゃ嬉しそうにするんですよ。
普段、授業中はものすごく
おとなしい子なんですよ。
目立たない感じの子だし。
だけど、
手品をしていた時の彼は
明るくて、元気で、
まぁ言えば、輝いていたんです。
最近ふと思うのは、
過去、人に言えなくて
苦しんだこと。
恥ずかしくて友達にも
言えなかったコンプレックス。
それらを直視することが
新しい世界への一歩になる、
そんな風に感じるのです。
大学や専門学校で授業をしている話を
時々しますよね。
例えば、POPコミュニケーションの講義を
させていただく、ある農業大学校の
クラスの生徒数は27人。
比率でいうと、5:1くらいで
男の子が多いです。
授業中、べらべら隣の子と
話をし続ける生徒。
退屈そうに窓の外を見たり
肘をついて寝ている生徒。
おとなしそうに顔を下に
向けている生徒。
色んな子がいます。
そんな生徒たちに授業で
よく取り組んでもらうことがあります。
例えば、POPを書く。
発表してもらう。
何かワークをする。
発表してもらう。
時間の関係もあるので
全員じゃない場合もあるのですが
とにかく発表を多く取り入れています。
そこには理由があって。
自身の経験が影響していると
思うのですが、
個人的に、自信を持てないまま
大人になりました。
自分の意見を言う。
人にどんな反応をされるのだろう?
常に周囲の目を気にしながら
過ごしてきた気がします。
周囲の目が気になるのは
自分の軸がないから。
自信がないから
だと思っていたんですね。
逆にいうと、
生徒たちには、
どんな分野でも良いから
自信を持てる何かを見つけて欲しい。
周囲を気にしない
自分の意見を持てる人間に
なって欲しいと思っているんです。
自分は、20代から30代にかけて
フラフラしていたとき
ある産直店に出逢いました。
そのお店でお客さまと
コミュニケーションをとりながら
自分の意見を伝えること。
自分の意見を受け入れてもらえる
喜びを感じました。
なので、コミュニケーションをとったり
伝えることを通じて
自分に自信を持つ。
存在意義を感じられるようになる。
そんなことを伝えたいと
感じています。
世の中、いろんなご商売があります。
いろんな仕事があります。
業種とか狭い範囲でみると
扱っているモノやサービスに
それほど差は出せない。
お客さまから見れば
区別はつきにくいと思うのです。
そんな中、人に選ばれる。
お客さまに共感してもらう。
その1つのヒントが、
過去の経験にある気がします。
「長所は短所の裏返し」
なんて、よく言いますが、
人に言えないほど悩んだり
恥ずかしくて相談できなかった
コンプレックス。
直視し、克服することで
新しい道が見えてくる気がします。
まだまだ道半ばですが
追い求めたいと思っています。