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“伝える力”は、“誰に伝えるか”で決まる

経営力向上セミナー Day2 レポート|高知県 本山町商工会主催

お客さまの心を動かす販売促進セミナー
~POP・チラシ・ニュースレターの極意~

高知県・本山町商工会さま主催による「経営力向上セミナー」のDay2が開催されました。
講師はPOPコミュニケーション合同会社の臼井。

テーマは、「お客さまの心を動かす販売促進セミナー ~POP・チラシ・ニュースレターの極意~」

Day1で見つけた“自社の強み”を、どうすればお客さまに伝わる形に変換できるか。
今回は、販促メッセージのつくり方と媒体の選び方に焦点を当てた実践編として行いました。

戦略(誰に・何を)と戦術(どうやって)を分けて考える

経営力向上セミナー Day2 レポート|高知県 本山町商工会主催
販促活動における失敗・成功パターンの違いとは

多くの事業者が販促を考えるとき、最初に思い浮かべるのは「どう見せるか(デザイン・ツール)」です。
しかし臼井が強調したのは、「戦略(誰に・何を伝えるか)」が先、戦術(どんな手段で伝えるか)は後という原則。

「戦略のない戦いは、負け戦です。」

よくいわれるこの言葉を軸に、セミナーでは

  • 戦略=WHO・WHAT
  • 戦術=HOW

という整理を行いました。

「どのSNSが良いか」「どんなデザインにするか」といった“手法”から考える前に、
“誰に(腹ペコ客)”“何を(不満・課題解決)”伝えるのかを明確にすること。

この順序が崩れると、どんなに見栄えの良いチラシやPOPも、
“お客さまの心”には届かないというメッセージが印象に残りました。

「腹ペコ客」を起点に、メッセージを組み立てる

Day1で定義した「腹ペコ客」という言葉が、Day2でも重要なキーワードとして再登場しました。

「腹ペコ客」とは、“対価を払ってでも商品やサービスを手に入れたい人”
この共通言語があったことで、参加者同士の会話にも一体感が生まれ、
「自社にとっての腹ペコ客は誰か?」「その人はどこにいるのか?」という問いが深まりました。

臼井はこう語ります。

「腹ペコ客が“何に困っているか”を起点にメッセージをつくれば、お客さまにとって“重要な情報”になります。」

たとえば「予約しても待たされる」ことに不満を持つ美容室の利用者に対して、
「予約時間を待たせません。オーナーがマンツーマンで対応します」と伝える。
それだけで“強み”が“伝わる価値”に変わります。

メッセージは、「不満 → 強み → 解決」の順でつくる

本山町商工会 経営力向上セミナー Day2
お客が抱える不満に対して自社の強みをぶつけ、どう解決するのか?

セミナーでは、「販促物のメッセージ構造」を理解するためのワークを実施。
就職活動の自己PRシートを例に、

「企業(相手)が何を求めているか」→「自分は何ができるか」→「どう役立てるか」
という流れを体感しました。

この構造は、販促メッセージにもそのまま当てはまります。

  1. 相手の課題・不満に触れる(問題提起)
  2. 自社の強みを示す(解決の糸口)
  3. どう解決できるかを伝える(行動のきっかけ)

この順番で伝えることで、お客さまは「自分に関係ある」と感じ、
“見る”から“動く”へと行動が変わる――。
その違いを実感する時間となりました。

「どの媒体を使うか」ではなく、「誰が見るか」で選ぶ

後半では、媒体選びの原則をテーマに。
SNS・チラシ・POP・ニュースレターなど、手段は無数にありますが、
臼井が繰り返し伝えたのはこの言葉でした。

「大事なのは“流行りのツール”ではなく、“お客さまがいる場所”です。」

写真店の事例では、ターゲットが「幼稚園・小学生の親」であったため、
SNSではなく「幼稚園や学校でのチラシ配布」が最も効果的だったという具体例を紹介。

“お客がどこに集まっているか”を基準に選ぶことが、成果を生む戦略であると解説しました。

「人」で選ばれる時代へ――ファンをつくる販促へ

セミナー終盤では、臼井が現場の数々の事例を通して語りました。

「小さな店舗や地域の事業者が選ばれる理由は、“人”です。」

POPやニュースレターの事例では、

  • 「誰が薦めているのか」を出したPOP
  • 店主やオーナーの“想い”を伝えるニュースレター

が印象的に紹介されました。

商品の説明ではなく、「人の存在」「想い」を感じる販促物が、
お客さまの共感を呼び、結果的に“ファン”を生み出していく。

「モノで選ばれる」から「人で選ばれる」への転換――。
それが、臼井がDay2で伝えた販促の本質でした。

ご参加いただいた皆さまへ

Day2では新たに2名の参加者を迎え、全5名での開催となりました。
終了後も「腹ペコ客」というキーワードが参加者や商工会担当者の間で共通言語になり、
「自社にとっての腹ペコ客は誰か?」という視点が、定着しつつあります。

思考を言語化し、誰もが同じ視点で話せるようになる。
それが、現場を動かす“最初の一歩”です。

まとめと今後に向けて

  • 戦略(誰に・何を)> 戦術(どうやって)
  • 「腹ペコ客」の定義が、販促の軸をつくる
  • モノではなく「人」で選ばれる販促を目指す

本山町商工会さまをはじめ、地域事業者の皆さまとともに、
今後も“現場から学び、現場で変わる”支援を続けてまいります。

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POPコミュニケーション合同会社では、
単なるノウハウ提供ではなく、現場の気づきと行動を引き出す“実践型”セミナー・研修を全国で行っています。

参加者が自分の言葉で「やってみたい」と思えるような、現場に根ざした内容が特徴です。

商工会・商工会議所・自治体・企業研修など、
目的や対象に合わせて内容をカスタマイズいたします。

ABOUT US
臼井 浩二POPコミュニケーション合同会社 代表
社員2名・売場30坪の産直店で年商1.3億円を達成し、全国の自治体から視察も殺到。 現場から学んだのは「現場が主体的に取り組むことで、チームの雰囲気も業績も劇的に変わる」ということでした。 現在は、直売所・道の駅や小売店舗の現場に入り込み、販促や人材育成をサポート。 「小さな成功体験がチャレンジしたくなる文化をつくる」を信条に、累計200社以上で実践支援を実施。 上場企業でのセミナー受講者は延べ3,000名超え。飾らないフランクなコミュニケーションが現場に浸透すると定評があります。 プロフィール詳細を見る →