商品を買ってもらおうと思えば、まずは目に留めてもらうこと。
これって、すごく大切なんですよね。
・・・10年くらい前、産直店で働いていた時、僕はPOPを書くことを憶えたんですね。
「POP置いたら売れるわ」
っていうのを感じて、どんどんPOPを書くようになったんです。
そのキッカケは…、1枚の天ぷらでした。
産直店で働いている時、日配商品の担当をしていたんですね。
日配商品というと、牛乳やお豆腐、かまぼこなどの練り製品などのこと。
中でもその当時、かまぼこ類を売るのには、すごく苦労していたんです。
僕もそうなんですが、普段、なかなか夕飯などで蒲鉾や竹輪とかって、食べなくないですか?
「…今の子たちって、なかなか蒲鉾とかって食べないんですよね」
なんて声も、よくお客さんから聞いたりするほどだったんですね。
でも、お店側の立場からすると、そのままではいられなくて。
というのも、蒲鉾などの練り製品には、賞味期限っていうのがあって、それもかなり短いんです。
だから商品の回転をよくしていかないと、賞味期限切れが起こる。
廃棄ロスになっちゃうんです。
だから、何とかして売らなきゃイケなかった。
っで、その時に、やったこと。
それが、POPだったんです。
・・・というか、初めはそれこそ、
『オススメ!
●●蒲鉾 ■■■じゃこ天 150円』
みたいな感じで、いわゆるプライスカードと言われるモノで、商品名と価格を書いただけのようなモノだったんですね。
黄色い紙に、黒と赤のマジックで書いて売場に貼ってただけだった。
・・・でも、それでも売れたんです。
普段売れる数からすると、6倍、7倍の数のじゃこ天が売れたんです。
価格を安くしているわけでもないのにですよ。
ただ、『オススメ』って書いて、商品名と価格をかいていただけなのに…。
要は、ここから何が言えるのか?っていうと
お客さんっていうのは、気がついていないことが多いという事。
陳列台に、商品がキレイに並べられていても、目に映っていない。
スルーされている場合が多いっていうことです。
なので、ちょっとでもお客さんの目に留まるように、黄色い紙で目立たせる。
たった、それをするだけでも売れ行きが変わったんですね。
僕、今でも憶えていますもん、そんなことがあったことを。
POPに書く内容はもちろん大事。
だけど、まず初めは商品の存在に気づいてもらうこと。
ここが商品を売るためのスタート地点になってくる。
僕はそう思います。
まずは、気づいてもらってナンボの世界ですね(笑)
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