以前、従業員研修である道の駅さんに伺ったときのこと。
研修に参加される方は、約15名。
実は、それくらいの数の方が参加されると、こちらなりにも考えることがあるんです。
それは、どこにフォーカスをするか?
もっとシンプルにいうと、
「全員のほうがいいのか?」
「ある特定の人に絞った方がいいのか?」
という判断です。
2つの選択肢
道の駅さんへお伺いするのは、手書きPOPの研修でした。
従業員さんに手書きPOPを学んでもらう、
これが目的です。
っで、1店舗で15名。
これくらいの規模になると、スタッフさん全員でPOPに取り組む。
これも1つの方法なんだけど。
いろんな意味で、そこから生まれる弊害も考慮しなきゃいけないんですね。
…たとえば、もう少し規模の小さい、
従業員さんの少ない(5名くらいまで)ならば、
- スタッフさん全員で手書きPOPを書く
- スタッフさん全員で商品を勧める
- オススメを通して、スタッフさんを感じられる
といったことを、 お店の1つのウリにすることも出来るのですが、
今回くらいの人数(10名を超えてくると)、、
いっそのこと担当制にする。
こちらの方が成果につながりやすかったりします。
遠回りしながら、たどり着いた道
従業員さんそれぞれで、個性って、違いますよね。
「強み(長所)」
も皆さん、それぞれ違っていますよね。
そして、その長所にあった役割を与えてあげる。
お店のオペレーション的にいえば、こっちの方がうまくいきます。
前述の道の駅の話でいえば、手書きPOPを書く担当者さんをつくってしまう、
というやり方です。
これがうまくハマると、お店とっても、従業員さんにとっても、楽しい結果が生まれます。
どうして、こんな事が言えるか?
というと、、、僕自身が痛い目に遭ってきているからです。
以前、僕が働いていた産直店では、約10名近くのパート(アルバイト)さんに働いてもらっていました。
主婦のかた、高校生が中心です。
言ってみれば、小売経験ゼロに近い方ばかりです。
そんなみんなと一緒にお店を運営していくには、
- 得意な部分を活かす
- 1人のチカラを何倍にも引き上げる
ここが欠かせなかったんですね。
いろいろ試行錯誤、遠回りしながらたどり着いた道です。
4年経って気づいたこと
例えば、スタッフが10名もいると、
- 売場づくりが好きな人
- 在庫管理が得意な人(おおざっぱが嫌い)
- 同じ作業の繰り返しでも飽きずに出来る人
- 人と接することで本領を発揮する人
いろんな方がいるわけですよ。
僕も初めは、
「こんな小さいお店なんだから、従業員みんながバランスよく仕事をデキた方が良い」
そんな風に考えてオペレーションを組んでました。
陳列が苦手なアルバイトの子に、商品の品出しをお願いしておいて、
「時間かかり過ぎ!」
って、怒ってみたり。
明らかに人とコミュニケーションが苦手な子に、レジをお願いして、
お客さまからのクレームが連発したり。。
これだと、明らかに効率が悪い。
お店にとっても、スタッフにとっても、
もっといえば、 お客さまにとっても良いことなんてなかった。
百害あって一利なしだったんですね。
…船井幸雄さんがこんな事を云われています。
- 「従業員さんが、会社から言われてする仕事」
- 「同じ内容の仕事を、はじめから考え、自分で計画して取り組んだ場合」
その仕事効率は、前者と後者で10倍近くになる、と。
(「1:1.6:1.6二乗の法則」)
数値として計測したことはないですが、
言われみると、納得できることはたくさんあります。
理想論かもしれません
今日の話は、実践するとなると、なかなか難しい部分かもしれません。
ただ、その人の特性を伸ばす。
強みを活かす。
これっていうのは、長期的にみれば、
会社にも、、 従業員さんご本人にも、好影響を及ぼします。
…全部が全部、実践するのは難しいかもしれません。
だったら、まずは、
「従業員さんの「長所」に目を向ける」。
ここにアンテナを立てる。
たったこれだけでも、違った結果、
違った展開が生まれるのではないでしょうか。