その表情はいつになく強ばっている。
何かめっちゃ言い難そうにしてる。
おまけに、普段はしない正座までしてる。
「あのぉ…ちょっとだけいい?…話あるねんけど」
ただ事でない話を聞かされる、、、
目の前にいる妻の表情は、まさにそんな予感を感じさせました。
GWの合い間のある夕方のこと。
夕方、リビングで娘とTV見ていた僕に話しかけてきた妻。
妻:「実は、誕生日プレゼントにもらった名刺入れ。
あれ、失くしてしまっててん。」
僕:「・・ん?あぁ、、、あの名刺れ?」
妻:「そう、3月に仕事で出張行ったときに落としてしまってて。。」
僕:「そうなんや」
妻:「それがね、今日電話があって、”見つかった”って」
僕「へぇ、よかったやん。・・・あれ?ちょっと待って。
昨日、おれ名刺入れ見たで。アレ、昨日机に置いてあったやろぅ?」
妻:「実は、、、、、」
妻の話をよーく聞いてみると、昨年の誕生日プレゼントにあげた名刺入れ。
それを出張で落としてしまった。(ここまでは上記やり取りのとおり)
…だけど、
「落とした」
ということを言えなかったそうで。
というのも、その名刺入れを買うとき、けっこう苦労して手に入れたのを妻も知っていて。
職人のハンドメイドで、少量しかつくられないんです。
出来あがってもスグに売り切れる。
オンラインサイトでも、「職人製造中」と表示され、ずっと売り切れの状態になっている。
欲しかったら、
1.事前にお店にアプローチ
↓
2.メール登録
↓
3.販売時期のお知らせメールを受け取る
↓
4.販売日(時間)にスタンバイ
↓
5.販売されたら、スグに購入する
こんなステップを踏まなきゃいけないんです。
実際、妻の名刺入れを買う際も、、、発売日の夜。
販売時間の21時(※事前にお店から知らされていた)前に、僕はPCの前でスタンバイ。
一方、娘はリビングで妻の足を留める。
僕がいるPCの部屋に近寄らせない。
時計の数字が21:00になると同時に、クリック。
購入!
そんな連携プレーの末に手に入れた代物でした。
それほど苦労してGETした「誕生日プレゼント」ということを、妻も後から聞かされていたんです。
だから、、、尚更落として失くしたことを言えなかったそうで。
捨てられるダイヤモンド
今、このブログを読んでくださっている、
そんな勉強熱心なあなたなら、一度は耳にされたことがある「希少性」という言葉。
欲しいとされる量に比べて、手に入る量が極端に少ない。
【需要】>【供給】
この状態をいいますよね。
(余談ですが、極めて希少価値の高いダイヤモンド。その希少性を維持するために、採掘された後ある一定量は捨てられている。そんな話を耳にしたことも。)
いずれにしても、この「希少性」。
これって、僕たちモノを販売する人間にとっては大きな武器で。
商品を購入されるお客さまにとっては、とてつもない魅力や価値になってきます。
販売する商品そのものの希少性は、もちろんだけど。
- その商品をつくるための原材料
- そのサービスを提供するための技術やスキル
- スキルを身につけるための機会…etc
アンテナを立てて考えてみると、いろんな
【需要】>【供給】
が見つからないでしょうか?
そして、それらをメッセージにして伝えてあげる。
手書きPOPなら、紙に書いて売場に貼っておく。
知識として知ってはいるけど、案外実践となると、、、というケース多くないでしょうか?
他店でも売られているかもしれない、同じ1つの商品が。
希少性という衣をまとった途端、、、お客さまの興味を惹き出し、
アナタのお店だけの、まったく別物の商品に生まれ変わるのかもしれないですね。
…ちなみに余談ですが。
名刺入れを失くした妻。
僕と娘へあまりに申し訳ない気持ちがたって、まったく同じ新しい名刺入れを買ってました。
でも、やっぱり「職人製造中」だったので、2ヶ月くらい待ってようやく…だったそうです(笑)
というわけで、希少性の高い(はずの)名刺入れが2つ、わが家には眠っています。