あなたの「こだわり」は100%お客さまに伝わっていますか?
商品づくりには、人一倍こだわっている。
原料も身体に安心安全なものを選んでいる。
提供する技術も日々磨きをかけている。
これら『こだわり』が
「100%お客さまに伝わっているか?」
「はい、ばっちりです!」
自信を持って答えられれば良いのですが…
セミナーなどのアンケートを通じて得た感覚からいえば、
それこそ過半数の方が、
『こだわりの伝え方』
に苦労されているように感じます。
こだわりを伝えきれているか?
折角のこだわりも、お客さまに伝わってこそ
効果を発揮します。
こだわりっていうのは、
- 商品の価値
- 他店との違い
- 商品を選ぶ理由
といった商品を売るうえで非常に重要な要素に直結します。
しかしこれに反比例するかのように、
多くのお店が「こだわり」を伝えることに苦労されています。
例えば、
こだわりを伝えているのに、お客さまの反応が悪い。
伝えれば伝えるほど、お客さまが退いていく感じがする。
挙げ句の果てには、
「売り込みと勘違いされていないか?」
そんな懸念さえ感じる。
これが実状なのかもしれません。
こだわりを伝える事は、悪い事ではありません。
しかし伝え方を誤ると、お客さまは話を聞いてくれない…
それどころか、鬱陶しがられる、
売り込みと勘違いされる、
というのは事実だと思います。
あるコーヒー店での事件
以前、娘と訪れたあるコーヒー店での事です。
自宅の豆が切れたので、近所のコーヒー屋さんに行ったんです。
いつもは別のお店で豆を買っていました。
だけど、その時は時間がなくて、そのお店に行きました。
基本コーヒーの知識は皆無と言っていい程、素人です。
なので、お店の方に聴いたんです。
「いつもは、○○という豆を買っているんです。
コーヒーの事は詳しくないんですけど、
それに似た味の豆って、どちらになりますか?」
言葉足らずの聴き方で、他のお店の豆の銘柄を言った、
これが、もしかしたら、
店主さんの気を悪くしたのかもしれません。
「あー、そうですか、うちの豆はそうじゃないんです。
ドイツの○○製法のマシーンを使っていて
深みのあるコクと…なんちゃら…こうちゃら…」
最後の方はよく憶えていません。
とにかく娘と
「結局、いつも飲んでる豆は売ってないんやろうか?」
後味悪く帰ったのを憶えています。
こだわりを伝えるだけでは響かない
あなたが、先程のコーヒー店のような接客トークをされている、
と言うつもりは全くありません。
ただ、ここでお伝えしたいのは、
『こだわりの伝え方にもコツがある』
という事なんです。
誤った伝え方をしてしまうと、折角のあなたのこだわりがお客さまに伝わりません。
伝わらないだけだったら良いのですが、一歩間違うと
「押し売り」
「一方的なトーク」
と取られかねません。
折角こだわって商品を提供しているのに、そんなのって嫌ですよね。
きちっとお客さまに100%こだわりを伝えたいですよね。
では、どうすれば良いか?
どちらを買いたいか?
例えば、いちごを買うお客さまだとします。
次の2つのメッセージ、
どちらのいちごを買いたいと思うか?
考えてみて下さい。
1:
高知県産いちご、紅ほっぺ
減農薬栽培、甘くておいしいです!
1パック450円
2:
以前、小学1年になったばかりの息子が
いちごの収穫を手伝ってくれていた時の事。息子はいつも収穫を手伝いながら、摘み食いをするのが
楽しみの1つなんです。
それがその時に限って収穫後、突然息子が嘔吐したんです。「えっ?もしかして!」
収穫前に撒いた農薬が影響していたのかもしれません。
以来、収穫前は勿論のこと、
可能な限り農薬を使わず栽培しています。高知県産いちご 紅ほっぺ
1パック450円
この2つのメッセージを読んでみて、
あなただったら、どちらのいちごに興味を持ちますか?
どっちを買ってみたいと思いますか?
『WHYの法則』
先ほどの2つのメッセージ、
「違いは何か?」
というと、こだわりの伝え方です。
このいちごで言う、こだわりは、減農薬で栽培している事です。
この農薬を控えて栽培している、
という事実を伝え方にもいくつもやり方があります。
そしてその伝え方で相手への響き方は全く違ってきます。
ちなみに、先程の2つのメッセージ、
「こだわりの伝え方」は、どう違いますか?
前者と後者の違いは、何ですか?
…
そう、もうお解りのように、後者のメッセージには
『なぜ、こだわっているのか?』
が明確に伝えられています。
生産者さんの息子さんが、収穫時に嘔吐された。
「その原因はもしかすると農薬じゃないか?」
そう思ったので、以来農薬を使うのは極力抑えるようにした。
その理由が伝えられていますよね。
ここがポイントです。
なぜ、こだわっているか?
理由を伝えるだけで、響き方は丸っきり違ってきます。
クルッと180度、お客さまへ与える印象は変わってきます。
「減農薬栽培です」
とだけ伝えられても、面白くないですよね?
フーンで終わってしまいそうじゃないですか?
しかし、
『こだわり』+『理由』
こうするだけで伝わり方は一変します。
あなたが以前書かれたPOP、
お店に設置されているPOPをご覧になってみてください。
こだわりは書かれていますか?
そのこだわりをする理由は書かれていますか?
折角のあなたのこだわり、伝わらないと勿体ないです。
『WHYの法則』
ぜひ意識しながら伝えられてみては…?