今日のテーマは、『相手の心に響く伝え方』です。
伝わる…伝わらない…の違いは、ちょっとした差です。
ほんの些細な伝え方の違いが、結果に大きな差を招きます。
手書きPOPといった販促物だけでなく、
営業現場でのトークやコミュニケーションにも通じる話です。
全ては伝え方次第
同じ話をしていても、相手が前のめりで聴いてくれるのか?
5秒でそっぽを向かれるのか?
伝え方次第で相手の反応は一変します。
営業現場であれば、商品に興味を持ってもらえるか?
次の商談に繫がるか?
成約できるのか?
大きな違いとなって表れます。
全てのポイントは、『伝え方』です。
私自身、前職は営業をさせてもらっていました。
決して優れたセールスマンではありませんでした。
ごく平凡な成績しか上げられない、一営業マンでした。
ただ今のビジネスをさせてもらうようになり、
『伝え方』に焦点を当てるようになり
どんな伝え方をすれば、
- 相手の方は喜んでくれるのか?
- 興味を持って前のめりに話を聞いてくれるのか?
- 話を聞いて次の行動に繋げてくれるのか?
実体験を通じて感じるようになってきました。
全く正反対の行動をとる2人
例えば、今朝も妻との会話で伝え方が招く影響度を実感させられました。
やり取りは、こんな感じでした。
朝、ほぼ毎日グラノーラを食べる妻。
いつもはバナナと一緒に食べています。
臼井:
「バナナ冷蔵庫に入ってるで」
妻:
「いや、バナナ食べるの止めてん。
あの話を聞いてから、食べるの怖くなって…」
実は、つい1~2週間前、
妻は職場で、バナナの薬品処理の話を聞いてきました。
専門家から、その危険性を耳にしたらしいんですね。
(私にもシェアしてくれました)
以来、まったくバナナを食べなくなりました。
ほぼ毎日食べていたバナナを一切口に入れなくなったんです。
まぁ、それはそれでOKなのですが、
一方で私はバナナを毎日食べています。
以前の妻と同じように、グラノーラにバナナを入れて食べています。
バナナの薬品処理という、同じ1つの話を聴いた2人。
しかし、
- 妻は一切バナナを食べなくなった
- 私は継続して食べている
この2人の行動の違いって、一体何なのでしょう?
同じ薬品処理の話を聞いたのに、2人は全く正反対の行動をとっています。
この違いって、一体どこから生まれているのでしょう?
違いを招く原因
私と妻の行動の違い。
その根本の原因は、
- 直接、専門家から話を聴いたのか?
- それとも、そうじゃない(又聴き)のか?
この違いだと思うんです。
妻は直に専門家の方からバナナの薬品処理の危険性を聴いてます。
私は、その妻から又聴きしています。
- 直に聞いたか?
- 又聴きなのか?
で、
『説得力』
『影響度』
ここに大きな差が生まれているのではないでしょうか?
ある意味、こう言い換える事もできます。
「本人が直に体験した事かどうか?」
が、その後の結果に多大な影響を与えている、
そう言えます。
接点が見つからない
先ほどの話から1つの方向性が導き出せます。
例えば、お客さまや営業先の担当者さんに話をする。
話をして、何かの行動を取ってもらいたい場合、
『相手が経験した事のある話』
に関連させて伝える。
コミュニケーションを取ることで、望む結果を得やすい。
- あなたの話に頷きながら前のめりになる
- 話が盛り上がる
- あなたの商品に興味を示す
といった事が起こる確率が上がるのです。
「ちょっと待ってください、臼井さん。
お客さまに話をする時は、相手の人が経験してそうな話題を絡める。
そんな話をしていく、という事ですね?」
はい、その通りです。
ただここで1つ、疑問が湧き上がると思います。
「相手の人が同じような体験をしていない場合、
どうやって話をすれば良いのか?」
という問題です。
そうですよね、
商品につながる経験をお客さまがしてくれていたら良いけど、そうじゃない場合。
お客さまと商品との接点が見つからない場合、どんな話をすれば良いのか?
喩え話が結果を変える
ヒントは、『喩え話』です。
喩え話をして、相手が共感できるポイントを創ってあげるのです。
例えば、先程のバナナの話。
海外から日本に輸出される時、大量の薬品処理がされている。
この話を解りやすくたとえ話をするとしたら、
バナナって海外から輸出される時、燻蒸っていうのがされてるのよ。
燻蒸って、何か知ってる?解りやすくいえば、バルサンよ。
ゴキブリとかダニを退治するのに、部屋を閉め切ってもくもく煙をたく薬あるでしょ?
あれよ、あれ。
あんな煙もくもくの薬品をバナナにブシューっとかけてるらしいわよ。
と、こんな感じでしょうか。
(話を解り易くするために、かなり誇張しています。なお燻蒸の薬品は残留しないとも言われています、念のため)
私にしたら、小さい頃に家でバルサンを焚いた経験があります。
なので、何となくあの煙をイメージできます。
ヤバさも実感できます。
紐付が鍵
我われ人間の賢い『脳みそ』は、過去の体験を基に答えを導きます。
自分が過去に経験した体験と比較しながら、現状を把握しようとします。
言い方を換えると、経験のない話は入って来づらい。
腑に落としにくい。
理解しづらいんですね。
なので、そこでポイントとなるのが喩え話です。
喩え話をうまく活用して、相手の過去と紐付してあげる。
小学生の頃でも良いし、新卒社会人なりたての話でも良い。
何だったら、ご家族の話でもOKです。
相手が過去に経験した話題と、あなたの伝えたい話(商品)を連動させる。
そうする事で、相手はイメージしやすく、
理解しやすくなるのです。
イメージ出来ない限り、興味も湧かないし欲しくもなりません。
…あなたの話に興味を持って聴いてもらえるか?
そっぽを向かれてしまうのか?
その違いは、たった1つ。
相手の方の過去に紐付できるかどうか。
『喩え話』をうまく活用しながら、相手の興味をこちらへ向けて下さい。