手書きの魅力の1つ。
それは、書き手の存在が伝わること。
お客さまは、あなたの手書きの字から手間と心遣いを感じとる。
そして、そこに特別な感情を抱く。
結果、
「じゃあ、一度買ってみようかな」
という行動を導き出すのです。
今日は、手書きPOPを通じて、「手書き」の威力とはどんなものか?
ある実験の話をシェアしながらお伝えいたします。
興味深い、ある実験結果
社会学者のランディ・ガーナーさんという方が、こんな実験をしました。
ある調査票に依頼状を添えて送りました。
その際の送り方は、以下の3通りに分けました。
- 「調査票の記入をお願いします」と手書きで記した付箋をカバーレターに貼ったもの
- 直接カバーレターに同じメッセージを手書きで記したもの
- カバーレターと調査票のみ
以上3つの中で、あなたはどの送り方が1番反応が高かったと思いますか?
調査票の回収率が高かったのは、どれだったでしょう?
…結果は以下のとおり。
調査票に記入後、返送してくれた人は、
- 75%以上
- 48%
- 36%
1.の手書きのメッセージを書いた付箋を貼ったものが1番反応が高かったのです。
さらに、ガーナーさんはこの実験結果からあることを考えます。
今回の場合、付箋が蛍光色だったので、それが目立ったのでは?
調査票の受け取り手に目が留まりやすくなり、1.の返送率が高くなったのでは?
そして、また新たな3グループに調査票を送ることになりました。
- 手書きの付箋を貼る
- 何も書かれていない付箋を貼る
- いっさい付箋を貼らない
この3グループです。
付箋が蛍光色で目立つから調査票の回収率が高いのなら、1.2.ともに結果も高くなるはず、、、そう考えました。
結果は、
1.69%
2.43%
3.34%
の回収率となりました。
1.(手書きメッセージ付)と2.(メッセージなし)の回収率に差が出たのです。
ここから、ガーナーさんが結論づけたこと。
手紙(調査票)の受け取り手は、手書きメッセージつきの付箋をみることで、そこに送り主の「手間」と「心遣い」を感じた。
そして、その気持ちに報いなければ、、、そう感じたのでは?といっています。
さらに、もう1つ興味深い調査結果が研究から証明された、とも。
1.の手書きの付箋つき調査票を受け取って記入した人達は、2.3.の人たちよりも短期間に、より詳しく丁寧な回答をしてくれた。
さらに、
付箋に送り手のイニシャルを入れたり、「ありがとうございます」と書き添えたりしてもっと親しみを込めた場合、回収率はさらに上がった。
といっています。(「影響力の武器 実践編」より引用)
手書きの威力
今回の実験は別の観点を調べる目的で実施されたのですが、この結果から我々が学べるポイントが視えてきます。
それは、何か?
情報の受け取り手は、「書き手」の「手間」や「心遣い」を感じとっている、ということ。
そしてこの手間と心遣いこそが、「手書き」に備わっているチカラなのではないでしょうか?
例えば、あなたが書かれる手書きPOP。
これにも意味があり、使い方次第でその効果を高めることができるのです。
POPを見るお客さまは、その文面からあなたの「手間」と「心遣い」を感じ取っている。
ですので、そのメッセージにもその感情が伝わる内容が書かれていると、
- 「あぁ、ここまで書かれているんだから、よっぽど良い商品なんだろう」
- 「あぁ、ここまで書かれるということは、(お店の人は)よっぽどこの商品を勧めたいんだろうな」
- 「何だか、こだわりを感じるな」
そうお客さまは感じ、イコールこの気持ちが、
「一度、買ってみようかな」
という行動に芽生えるのではないでしょうか?
お客さまは、あなたの書かれた手書きPOPを通じて、アナタの気持ちを受け取っているのです。
それは単に、字がキレイとか。
デザインがお洒落とかいう問題とは別次元の話です。
…手書きの魅力の1つ。
それは、書き手の存在が伝わること。
お客さまは、あなたの手書きの字から手間と心遣いを感じとり。
そこに特別な感情を抱くのです。
結果、「じゃあ、一度買ってみようかな」
という行動を導き出すのです。
まだトライされていなければ、勇気を出して、手書きPOPを始めてみるのはいかがですか?