高知県にある高知県立農業大学校で講義でした。
かれこれ、5年以上(いやもっとかな…)ご縁をいただき、講義をしています。内容は、「販売」であったり、「市場外流通」であったり、「コミュニケーションの伝え方」であったり、、。農業とは直接関係のない部分で、生徒たちと一緒に学ぶことも多いです。
農業に限らず、ある程度どんな分野でも、コミュニケーションって、仕事をしていく上で、日々過ごしていく上で欠かせない要素の1つじゃないでしょうか。
コミュニケーションのチカラ
たとえば、農業の仕事に就く。自分がつくった農産物を販売する。直で消費者に販売していく場合もあれば、取引先へ営業するケースもある。その際に、自分のつくった農産物を商品として、選んでもらう必要がある。
じゃあ、そこでどんなことを伝えるんだ?
どうすれば、自分がつくった農産物を相手(取引先)に選んでもらえるのか?
「伝える」「コミュニケーションする」という行為は必要になってくる。というか、コミュニケーションができた方が相手に魅力は伝わりやすいですよね。
どっちを選ぶ?
たとえば、ご近所のスーパーの売り場に、2つのナスが並んでいたとします。
- なす:100円
- なす:250円
あなたがお客さまだったとしたら、どちらのナスを買いますか?
100円のなす?…それとも、250円のなす?
一般的に考えてみて、多くのかたは、①100円のなすを選ぶのではないでしょうか。理由は、価格が安いから。あなたはどっちを選びましたか?
じゃあ、ちょっとシチュエーションを変えます。
250円のなすは、あなたのおじいちゃんが作っていたとします。あなたがおじいさんの代わりに、スーパーの産直売り場に商品を出荷しに行きました。売り場になすを並べようとすると、他の生産者のなすは「100円」で売られている。
そのまま、売り場におじいちゃんの250円のなすを並べますか?それとも、なにか手立てを考えますか?
どうやって選んでもらうのか?
この話、セミナーなどでよくするんです。定番のワークです(笑)
1つ目の質問
「Q:あなたがお客だとしたら、100円のなすと250円のなす、どっちを買いますか?」
前述のとおり、受講者のほぼ9割がたが100円のなすを選びます。なかには、天邪鬼の方もいて、「値段の高いほうが美味しいかもしれない!」と言って、250円のなすを選ぶ方もいます。それはそれで、セミナーが盛り上がるのでOKです(笑)
2つ目の質問
「Q:あなたのおじいちゃんが250円のなすを作っていたとき、他の生産者が100円で売っていても、そのまま売り場に並べるか?」
ここでは、さまざまな意見やアイデアが出ます。ちなみに、あなたならどんな手立てを考えますか?(それとも、まわりが100円だとしても、そのまま売り場に陳列しますか?)
コミュニケーションを学ぶと、強みも見えてくる
ちなみに冒頭の話にもどると…、
先日、高知県立農業大学校では、「どうやって、自分の学校をPRするか?」「大学の入学希望者を増やすには、どんなことをするか?」を生徒たちと一緒に学びました。
結局のところ、これも先ほどの話と同じ。
どっちの商品を選ぶのか?
どっちの大学を選ぶのか?
さまざまな選択肢があるなか、相手に選んでもらうには、何をするか?何を伝えるか?
コミュニケーションや伝え方を考えていくと、色んなことが見えてきます。
自分の商品の『強み』であったり、他の選択肢との違い。選ぶ側のひと(お客さま)は、「どんな希望を持っているのか?」「どんな部分に不満を感じているのか?」など。
そういう意味でも、コミュニケーションや伝え方を学んでいくと、いろんなことが学べます。