僕の名刺の裏には、
「人生の衝撃シーン”Best3”」
という項目が書かれています。↓
今日は、その衝撃シーンの1つの話をします。
僕の人生にインパクトを与えた出来事の1つ。
そう、実は僕、ひったくり犯を捕まえたことがあるんです。
僕の名刺の裏。
今から10年以上前のこと。
大阪の産直店で働いていたときの話です。
夕方の16:30頃。
いつもの通り、お客さまのお宅へ配達へ行こうしていたときのこと。
お店を出て、駐車場を歩いていたら、
「ぎゃぁーーーーー」
っていう叫び声のような、ものすごい大きな声が聞こえたんです。
声がした方角は、向かいにあった団地。
道路を挟んで200メートルくらいの距離があったんだけど、そっちを見てみると。
オバサンらしき人が横になって引きづられてる。
そして、もう一人の男が何かを引っ張っていて、そのオバサンも話さずしがみついている。
そんな光景が遠くに見えたんです。
「…エッ?なに?」
配達用の軽トラックに荷物を積み込もうと、荷台のドアを開けようとしていたんだけど、とりあえず締めて。
「何が起きたんやろう?」
と思って、道路を渡り、柵を越え、向かいの団地に向かったんです。
そしたら、そこで目にした光景に絶句。
目を抑えたおばさんが、横になって倒れてる。
傍には、同じくその団地に住んでいる人らしきおばさんが。
「えっー!なに!?」
近寄ってみると、
「かばん、かばんを捕られた、、、」
横になって倒れているおばさんが目を抑えながら、声にもならない声で叫んでるんです。
めっちゃ焦ったけど、とりあえずその場はもう一人の方に任せ、歩き出しました。
(他にも人が近寄って来ていた)
50メートルくらい歩いたところかな。
そこに中庭みたいな場所があって。
数十メートルの木が何本か中心にあって、その周りをサツキが囲むように植えられている。
そんな場所があったんです。
っで、僕なんでか憶えていないんだけど、サツキをかき分けてその中庭の奥に入っていったんです。
そしたら、そこには驚きの光景が。
フードをかぶった男がひとり。
左手に傘を持って。
ポーチのような手提げのチャックを開けて、なにやら中を見てるんです。
「出たっ!」
声にはなりませんでした。
なんとなく状況を把握。
コイツや。。
「何してんねん」
僕は、そいつに向かって叫んでました。
すると、パッと顔を上げ、こちらに気付いた男。
僕としっかり目が合った。途端、バシンッって後ろを向いて走りだしたんです。
僕も追いかける。
もう全速力ですよ。
お店のエプロンをしたまんま。
向こうも必死ですよね、メッチャ速い。
逃げる、逃げる。
僕も追いかける。
「おらっ!待たんかいーっ!おらっーーー」
普段つかったことのない乱暴な言葉を浴びせかける。
そしたら、100メートルくらい走ったところでしょうか。
…捕まったらアカン。
…お金よりも、逃げなアカン。
そう感じたんでしょうかね。
その(少しツリ目の中村獅堂似の)オトコ、右手に持っていたポーチを放り投げたんです。
僕は追いかけるのを止めました。
そのポーチを拾い、先ほどのおばさんが倒れていたところへ戻りました。
人生、何が起こるか分からない
これが、僕にとっての「衝撃のシーンBest3」の1つです。
こんな体験、もうせぇへんやろう、
っていう、超驚きの、ちょっと怖かった、僕の体験です。
このとき(というかこの後)、僕感じたんですけどね、
人間って、いざとなったら凄いパワーを発揮するんだな、って。
だって、僕がまさか、ひったくり犯を追いかけるなんて、、、思いもしなかったですもん。
野菜を売って、お客さまと楽しく話す。
たまに、手書きPOPを書いて、、ね。
そんな日常だったんですよ。
それが突然、全速力でひったくり犯を追いかける、、、ですよ。。
人間の「サバイバル」能力を感じた瞬間
状況(おばさんが倒れている)から、咄嗟に判断。
瞬時に、行動(ひったくり犯を追いかける)。
普段、つかわない乱暴な言葉を浴びせかける。
すごい大袈裟だけど、人間の生きる力。
僕たちがお猿さんだった時代だった頃からの、直観的な能力。
そんなエネルギーを感じた瞬間でした。
…普段、僕たちが日常成果をしているときに、
「ちょっとした閃き」
こんなのを感じるとき、あったりすると思うんです。
- 「あっ、コレやってみたら、面白いんちゃうん?」
- 「コレ、やってみようかな?」
- 思わず、メモしたくなるアイデア。
ふと、思いつくことって、ありませんか?
そんなのって、放っておくと忘却の彼方になることが多いんだけど。
- 面倒がらずに、一つひとつメモをとる
- 過小評価せずに、貴重なアイデアと考える
- 怖がらずに、試してみる
どんな閃きにもこれを繰り返していく。
すると、どれかがヒットする。
全部は全部ムリだけど、どれかはうまくいく。
成果になることがあるんじゃないか?
そんな風に思いませんか?
アイデアっていうのは、発想力の豊かさもポイントだろうけど。
その湧いたアイデアを、いかに実践(トライ)できるか?
こっちの実践力がカギなのでは、ないでしょうか?
「アイデア力」というより、「アイデアの量」で勝負する感じ。
奇抜な発想力に自信がない僕は、出来る限り(心に余裕があるときに)心がけています。
追伸:
ひったくり犯の追跡後の話。
配達を終えて、お店に戻ってくると。
お店には3台のパトカーが。
「署で、状況を詳しく教えてもらえませんか?」
刑事の方が待ってました。
「そういうことなんで、後はよろしく頼みます」
そう言い残して、僕はエプロンをしたままパトカーに乗り込みました。