売れない商品を売る方法

先日、東京の中野サンプラザで手書きPOPセミナーを開催した際に、
セミナー参加者のお一人から、このような質問を頂きました。

売れない商品を売る時には、どうすれば良いですか?

POPを書いて商品を売る。
このケースもいくつかのパターンが想定できます。

  1. 今売れている商品をさらに拡販する
  2. 今後販売量を増やしたい商品をお勧めする
  3. 今売れていない商品を売れるようにする

大きくいうと、この3つです。

中でも今回のご質問は、

3:「今売れていない商品のPOPをどう書くか?」

を見ていきます。

商品の弱点を伝えても良い?

さらに今回の質問者の方は、こう聴いて来ました。

「商品の弱点をPOPに書いても良いのですか?」

という質問です。
要は、今売れていない商品を売るにあたり、

「なぜ売れていないのか?」
その商品の弱点を大っぴらに伝えて良いのか?

それって、販売においてマイナスにならないか?
というご質問でした。

この問いに関する私個人の意見は、「YES!」です。

商品の弱点を伝えるのは、大いにありだと思っています。
というか、弱点を伝える事で得られるメリットは大きい、
そう考えています。

弱点を伝えるメリット

通常なら、商品の弱点を伝えると余計に売れなくなる…
そう考えるかもしれません。

しかし、逆にこうは考えれないでしょうか?

商品の弱点を包み隠さずあえてオープンにするお店が存在した時、

  1. 正直なお店だな
  2. お客の気持ちをよく解っているな
  3. 信頼のおけるお店だ

こんな風にお客さまは感じないか?
と思うわけです。

というもの通常、お店へのイメージといえば…

  1. 商品を売り込んでくる存在
  2. POPにしても商品を売るために書かれたメッセージ
  3. POP=広告文

お客さまにとってこのような印象が強いと思うんです。

「お店」=「何とかして商品を売ろうとする存在」

しかし、あえて商品の弱点を公開するお店があれば…
お客さまにとっては、かなり新鮮なはずです。

通常であれば、お店の損となる部分をあえて伝える。
お店の不利となりかねない事をあえてする。
このお店って、ちょっと違う。
信頼できるお店かも?

こんな感情の変化って、生まれないでしょうか?

なぜ、美味しいのに売れない?

これは実際に私が大阪の産直店で経験した話です。

高知県産フルーツトマトを販売していた時のこと。
とても高価なフルーツトマトを売るのに苦戦していました。

1玉138円で売られるピンポン玉サイズのトマト。

お客さまの大半の方は、こう感じていました。

「こんな高いトマト、なかなか買えないわ…」
「こんなに小さかったら晩ご飯のおかずにもならないし…」
「誰かにプレゼントするならまだしも、家で食べるなんて…」

多くの方が購入に消極的でした。

そんな時に、販売者であるスタッフが、

「このトマト美味しいんです、お勧めなんです」
「この美味しさでこの価格なら安いくらいです」

とか言ってセールストークを繰り出していたら、
お客さまはどう感じるのでしょう?

もう一通りのメッセージ

一方そうじゃなく、

「ピンポン玉サイズのトマトが、138円?
かなり高価に感じますよね。
販売している私ですら、そう感じます^^

ただ、このトマトって一度食べてみてもらうと解りますが
私が今まで食べた中でも過去最高の味なんです。

ご自宅用だとなかなか手をだしづらいかもしれませんが、
お知り合いの方にプレゼントされると
かなりの確率で喜んで頂けると思いますよ」

少し長いメッセージですが、前者と比べて
印象はどう違うでしょう?

「売りたいお店」と「お客に寄り添うお店」

多くのPOPメッセージは、商品の長所をアピールしています。
商品の良い部分が書かれています。
積極的に、PRしています。

ただ、この販売法はあまりにも常套手段過ぎます。

お客さまの一部の方にすれば、
「ほんと?どうせ買わせるために(大袈裟に)書いてるんじゃないの?」
こう捉える方も多いです。

そんな顧客心理とは逆に、
あえて商品の弱点を言う。
お客さまにしたら、度肝を抜かれるような気持ちかもしれません。

「えっ、そんな事を書いて大丈夫なの?」

と思うかもしれません。
しかしその分、お店への信頼度はグッと急上昇するはずです。

「そんな事まで教えてくれるんだ」 
「このお店は正直だ」
「信頼できる」

という心理になるのではないでしょうか?

あえて弱点を言う

大いに有りな販売法です。

勿論、テクニック専攻だと逆効果。
「商品の弱点を伝えれば売れる」
見え透いたトークやメッセージは、お客さまに伝わります。

薄っぺらいメッセージになってしまうでしょう。
商品が売れないどころか、お客さまの信頼を失ってしまう。
という大打撃を被りかねません。

お客さまと正直に付き合う。
その延長線で、商品の弱点も伝える。
大いに有りな販売スタイルです。

商品をお勧めするのに売れない。
その時、

「なぜ、お客さまは買ってくれないのか?」
「買わない理由は何なのか?」

これがその商品の弱点になってきます。

弱点を包み隠さず、あえてオープンに伝える。
破壊度の高い販売法の1つになってきます。

但し、威力がある分くれぐれも使い方を間違えないように…。

手書きPOPの書き方極意

ABOUT著者プロフィール

1974年、大阪府茨木市生まれ。年間500名を超える受講者への手書きPOPセミナー講師。正社員わずか2名、売場面積30坪の小さな産直店で、ほぼゼロの広告宣伝費のなか年商1億3千万円。アンテナショップ出店を検討する自治体からの視察が殺到。パート募集をすれば「娘を働かせたい」とお客が順番待ち。こんな一風変わったお店での経験が今の仕事の原点。小規模店の販促コンサルも行っている。