美味しくない商品のお勧め法

答えに窮する質問を頂くことがあります。
例えば、その1つが、

「自分的にあまり美味しくない商品をどのように勧めたら良いのでしょう?」

というご質問です。

ご自身でビジネスをされているオーナーや店主さんなら、まずそんな事はないと思います。
お勧めじゃない商品をお客さまにあえて売る。
絶対にやってはいけない行為の1つです。

ただ、従業員さんに限って言えば、そう簡単な話しじゃありません。
会社の方針で従わざるを得ないケースもあるでしょう。

「どう考えても自分的には、良い商品と思えない」

だけど、会社の推奨商品としてお勧めしなければならない。
手書きPOPを書かなければいけない。

意外とあるケースじゃないでしょうか?

手書きPOPは両刃の剣

まず最初にお伝えしておきたい事があります。

あなたがお勧めじゃない商品は、力を入れてお勧めするべきじゃない、
そう思っています。
手書きPOPを書いて重点的に販売する商品は、あなたが心からお勧めできる
その商品であるべきです。

少し綺麗事に聞こえるかもしれませんが、力を入れてお伝えしたいです。

というのも、手書きPOPはある種、両刃の剣。
使い方を間違えると、あなたのお店自体にダメージを与えてしまうから。
お客さまが2度と来てくれなくなる。
評判を落とし、

失客につながる

可能性もあるからです。

例えば、実際私が働いていた大阪の産直店での経験です。

ある日、お店に届いたスイカを試食してみた。
すると、とんでもなく味が薄い。
値段と味が到底釣り合わない商品を仕入れてしまった事があったのです。

(というか、果物の仕入ではよくある光景です)

でね、その美味しくないスイカ。
そのまま売らずに廃棄する…には余りにも金額がでかい。
そのままロスにするわけにもいきません。

さて、どうしたものか…と考えていたのですが、
例えば、その時にですよ、

高知県産スイカ、
超甘いです!
この暑い夏をこの甘さで乗り越えちゃってください!
1玉1280円

と、手書きPOPを書いてお勧めしたとします。

そのPOPを見て購入してくださるお客さま。
ご自宅でスイカを切って、ご家族で食べたとき…
一体、どのような光景が起きるのでしょう?

どのようなお気持ちになるのでしょう?

「裏切られた」

せっかく買って帰ったスイカ。
ご家族で楽しみにして食べられるわけですよね。
そこで美味しくなかったら、

ガッカリですよね。

あなた自身に置き換えてもらうと痛いほど解ると思います。
あなたのお子様やご両親が喜んでくれる、
そう思って買って帰った商品が、期待に応えてくれない。

「あのお店、何なん。嘘ついてたの?」

裏切られたような気持ちになりませんか。
そして、その期待に応えてくれなかった気持ちがあまりに大きい場合、

「あんなお店、もう2度と行かない」

怒りに変わるかもしれません。
もしくは、お店に行っても2度とPOPを読んでくれないかもしれません。

「どうせこのお店のPOPは、商品を買わすために書いてるんでしょ」

と。。

手書きPOPはお客さまの感情を動かす威力がある分、
使い方を誤ると、その反動は計り知れません。

嘘はつかない

こんな話をすると、

「POPなんて書きたくない」
「商品をお勧めしたくない」

という感情になるかもしれません。

まして従業員さんであれば、ご自身が気に入っていない商品でも会社の方針でPOPを書かなければいけない。
そんな状況に追い込まれるかもしれません。

もしも、そんな状態に自分が晒されたらどうするのか?
考えてみると、例えば、

  1. 上司に言って、他の商品をお勧めさせてもらう
  2. 力を入れてお勧めしない
  3. 美味しくない事をメッセージでネタにする
    (別の訴求ポイントを探す)
  4. あえて正直に言う
  5. マイナスポイントを、プラスに変換して訴える

といった事をするのかな?
と思います。

とにかく、自分が美味しくないと感じている商品を、美味しいとはお勧めしない。
嘘をつかない。
ここはしっかりと線引きします。

そうしないと結局、他の商品も売れなくなりますから。
他のPOPも読んでもらえなくなります。
そしてお客さまがお店に来てくれなくなりますからね。

従業員さんの立場でここを言う、
実践するというのは、なかなかハードルが高いかもしれません。

そういった場合こそ、ご自身が自信を持ってお勧めできる商品、
それをしっかりとPOPを書いてお勧めをする。
商品の販売数を上げる。
結果を残していく事で、あなたの意見も主張しやすくなるのかもしれませんね。

結果を残して意見を通す

話をまとめます。

自分的にお勧めじゃない商品のPOPを書かなければいけない場合、
絶対に嘘はつかない。

美味しいと思っていないのに、美味しいとは言わない。
お勧めじゃないのに、お勧めとはPOPに書かない。

お客さまはその辺り敏感です。
しっかりと反響が跳ね返ってきます。

日頃からあなたのお勧め商品にPOPを書いて、結果を出す。
数字を残していくことで、主張を通しやすくする。
言葉でいうほど簡単じゃないかもしれませんが。。

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ABOUT著者プロフィール

1974年、大阪府茨木市生まれ。年間500名を超える受講者への手書きPOPセミナー講師。正社員わずか2名、売場面積30坪の小さな産直店で、ほぼゼロの広告宣伝費のなか年商1億3千万円。アンテナショップ出店を検討する自治体からの視察が殺到。パート募集をすれば「娘を働かせたい」とお客が順番待ち。こんな一風変わったお店での経験が今の仕事の原点。小規模店の販促コンサルも行っている。