客単価UPを現場で今日から実現する、3ステップ『接客トーク』

客単価UPというと、何か売り込まなきゃいけない…。
セールスをしなきゃいけない…。
セールスは苦手…。

こんなイメージを抱く方、多いのかもしれません。

ある意味、【客単価UP】=【売り込み】
という図式が頭の中に染みつかれているのかもしれません。

ただ一方で、お客さまにガリガリ売り込んだからといって、商品は買ってもらえませんよね。

無理に商品説明をしたら、お客さまに嫌な顔をされる。
次からお店に来てもらえなくなる。
失客につながる。
そんな心配だってあります。

なので、客単価UPを実現するために、何より鍵となるのは、

『お客さまに気持ち良く購入して頂く』

ここじゃないか、と個人的には思っています。

そこで今日は、お客さまに気持ちよく買って頂きながら、なおかつお店の客単価UPにもつながる話をします。
単なる理論的な話じゃなく、実際に現場でつかえる話をします。
超実践編です。
これを読んで頂いて、今日から今すぐあなたのお店でもトライできる方法をお伝えします。

舞台は、小さなお店

先ほども少し触れたように、お店の客単価をアップさせるために忘れてはいけないこと。
それは、お客さまに気持ちよく買って頂くことです。
ここ抜きに話は進みません。

たとえセールスが上手くいって商品を買ってもらえたとしても、ある意味強引なセールスをしてしまっては後遺症を残してしまいかねません。
次またリピートしてもらえないかもしれませんし、
もしかしたらクレームとなって悪評を知人にばらまかれるかもしれません。

こうなっては元も子もありませんよね。

お客さまに気持ち良く買って頂く。
これが、客単価UPに大前提です。

 

では、具体的に僕自身が実際にやっていた方法をご紹介します。

今から10年位前の話です。
大阪の産直店でおこない、バンバン上手くいっていた方法です。

舞台は、僕が働いていた売り場面積30坪の小さなお店です。
正社員は僕を入れて2名と少人数でした。
忙しくなると僕自身もレジに立つ事が多かったんです。

そんなレジでのやり取りが今回の話の肝になります。

お客さまの趣向を読む

レジに立っていますよね。

お客さまは、支払いをしようとレジに並ばれます。
その時、僕は買い物カゴから商品を取り上げバーコードをスキャンしていきます。
その時、バーコードを打ちながら、同時にある事をしていたんです。

そのある事がポイントです。

レジをしていると…
お客さまが買い物された商品を見ていると…
ある程度のお客さまの趣向みたいなのが見えるんです…

「この方は、こだわり系の人だな」とか
「このお客さまは、安心安全系にこだわる方だ」とか

言ってみれば、そのお客さまが、

『何にこだわりを持たれているのか?』

が、買い物カゴに入った商品を見ていると、ある程度解るんです。
そこで、そのこだわりが解ったら、すかさずこんなお声がけをしていました。

「こだわりの商品を選ばれていますね。
これらは、うちでも少しこだわりのある方が買われる、人気の商品ですよ」

みたいなトークを、バーコードを打ちながらしていたんです。

要は、お客さまの『こだわりポイント』を発見し、そこを伝えてあげるんです。
すると、お客さまは、まんざらでもない表情を浮かべられます。

それはそうですよね、
自分が選んだ商品が、こだわりの一品で人気のもの。
そうお店の人に認めてもらった。
何だか嬉しい気持ちになっても、おかしくありませんよね。

僕だったら、

「この店員さん、よく見てるな。さすがだなー」

って思うかもしれない。

実は、ここがチャンスです。

お客さまに気持ち良く商品を買って頂く、
あなたが商品をお勧めする絶好のタイミングでもあるのです。

「こだわりの商品を選ばれていますね。
これらは、うちでも少しこだわりのある方が買われる、人気の商品ですよ」

と言った後に、お客さまが嬉しそうな表情をされたら、そこを逃さず、

「また次回来られたときには、●●の商品もお試しになられて下さいね。
●●の商品も実はうちのお店で人気の商品で、特にこだわった商品を探されているお客さまには、喜んで頂いています」

というようなトークをするんです。

すると、8割方のお客さまは、こんな反応をされます。

「えっ、その商品って、どれですか?
今日もありますか?」

という返答をされます。

「えぇ、ありますよ。
あちらの棚のあそこに並んでいる商品ですよ」

と説明してあげると、ほぼ9割方のお客さまがその商品を取りに行かれます。

「じゃあ、それも今日買わせて頂くわ」

って走って取りに行かれます。

心をくすぐられる瞬間

要は、僕がレジでやっていたことは、

  1. お客さまの趣向(こだわり)を発見する
  2. その趣向に気づいている事を伝えてあげる
  3. お客さまが喜びそうな商品をお勧めする

この3つのステップです。

たったこれだけの事で、
ほぼ80~90%のお客さまは、こちらがお勧めしたもう1品を購入されていました。

仮に商品を買われなくても、確実にそのお客さまとの関係性はアップするという副次効果がありました。
次回、来店されたときには、ご挨拶をしてお話をできる仲になっていました。

少し思い浮かべて頂くと解ると思うのですが、
例えば、あなたが買った商品を店員さんから、

「いい商品を選ばれますね」
「●●にこだわられているのですか」

って言われたら、何だかいい気分しませんか?

何気なしに買っていた商品だったとしても、ちょっと心をくすぐられませんか。
何だか店員さんに認められたような気がして。

僕は何もそこまでお客さまの心を考えて、あるいは操ろうとして話していたトークではありませんが、実はこれは人間の行動心理にも沿っています。

買わずにはいられない『一貫性の原理』

人間というのは誰でも、

「以前からの自分の行動や価値観、言動と一貫性を保ちたい」

そう思うものです。

「自分は、こういう人間だ」

と自覚したなら、その人格に答えようと行動をとろうとするわけです。

実は、今回のレジでのお客さまの一連の流れ、
これも一貫性の原理に応えようとした行動だと言えるかもしれません。

店員さんに、

「いい商品を選びをされていますね」
「こだわった商品を選ばれていますね」

と言われた事で、

「自分は、こだわり派の人間だ」

とお客さまは自覚します。
さらにその後さらに、

「こだわった商品を探されているお客さまには、●●の商品も喜んで頂いていますよ」

とお勧めされる事で、一貫性を保とうとするわけです。
自分は、『こだわりの人間』なんだから、店員さんの●●の商品もかっておこう、と。

これが結果、お店の客単価UPにつながっていたわけです。

…っと、こんな風な話をすると、何だか人を操っているみたいであまり好い気はしません。

ただ実際のところ、僕はそこまで考えて、お客さまにお勧めはしていませんでした。
単に、お客さまの買い物カゴを見て、

『このお客さまだったら、この商品を気に入られるんじゃないか?』

そう思って、伝えていただけです。
結果、それが功を奏し、客単価UPにつながっていたのです。

肝はここなのだと思います。

  1. お客さまがどんな方で?
  2. どんな商品を気に入りそうか?

そして、

3.その商品をお勧めするタイミングを見計らう

この3つのポイントが客単価UPの鍵になってくるのです。

あくまでも、お客さまに気持ち良く買って頂く。
ここが実現できれば、波及効果は大きいです。

客単価UPは勿論、お客さまにも喜んで商品を購入して頂ける。
その商品が良いものであれば、満足して頂けるでしょうし、また次回のリピートにもつながってくるでしょう。

「良いものをお勧めしてもらえた」

というお客さまのあなたへの信頼度も高まるのではないでしょうか。

手書きPOPの書き方極意

ABOUT著者プロフィール

1974年、大阪府茨木市生まれ。年間500名を超える受講者への手書きPOPセミナー講師。正社員わずか2名、売場面積30坪の小さな産直店で、ほぼゼロの広告宣伝費のなか年商1億3千万円。アンテナショップ出店を検討する自治体からの視察が殺到。パート募集をすれば「娘を働かせたい」とお客が順番待ち。こんな一風変わったお店での経験が今の仕事の原点。小規模店の販促コンサルも行っている。